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妻のケアを何よりも一番重視 共働き夫の心情

職場を生き抜く「マリーシア」(3)

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NIKKEI STYLE

日経DUAL

前回、身内とのコミュニケーション・子育ての「戦術プラン」の共有が大切と言いました。身内とのコミュニケーションという意味で、最重要パートナーは妻です。ここがうまくいかないと、パスも攻撃も何もできません。『キャプテン翼』の翼くんと岬くんばりの、絶妙なチームワークが必要です(例えが古くてすみません)。

1回目でイケメンコメントを紹介したTさん(メーカーのチームリーダー、30代前半、子ども・3歳、妻・フルタイム)は、「何よりも妻のケアを一番重視している」といいます。

「責任を持って働いているのは自分と何ら変わらないし、そこに差はない。一方、子育ての役割はどうしても妻のほうが大きくなってしまうし、夫よりも両立が大変だと思う。妻のストレスを溜めないよう、時には発散できるような環境を作るようにしています」と、今回もかっこいい。

職場や同僚には全く気を遣わなくていい環境だというYさん(会社役員、30代前半、子ども・未就学児2人、妻・フルタイム)も、「妻に対しては各種、気配りをします」と話します。

妻も仕事もピンチだったら……

とはいえ、分かっていてもどうしようもないこともあります。つい先日、僕にもそういう状況が襲ってきました。

妻の実家に娘と3人でお泊まりしていた夜のこと。僕はめったにない出張のために、翌朝3時に出発するという日でした。

1時ごろ、洗面所に行った妻がなかなか戻ってきません。心配で寝室を出て行くと、妻がうずくまって動けなくなっていました。めちゃくちゃ焦りました。

ただ、意識はあって返事はできる状態。#7119で救急相談をできることを思い出し、慌てて電話しました。症状を伝えると、救急車を呼ばなくてもよさそうだったのですが、近くの救急外来がある病院を教えてもらい、義父と共に病院に向かいました。義母は娘を見ていてくれました。

当直の先生に診てもらい、急性胃腸炎との診断でした。心配する必要はないけれど、大事を取ってその日はそのまま入院することに。始まったばかりの仕事で、緊張やストレスなどあったのかもしれません。

このとき2時30分。3時には出張に出なくてはなりません。出張は無理を言ってたくさんのアポイントをぎゅう詰めしたもの。簡単にキャンセルするわけにもいきません。でも妻が入院するというタイミングです。

大きな心配はないというけれど付き添わなきゃ……、でもアポのキャンセルもつらすぎる……。

「仕事と私、どっちが大事なの」と言われたことはありませんが、よりシビアな状況で同じように問われている気がしました。

悩んでいると、少し楽になった様子の妻が、「出張に行ってきていいよ」と言ってくれました。これは相当救われました。結局この一言で、出張に行くことに決めて慌ただしく出かけ、妻も翌日には退院。

状況判断としては正解だったといいたいところですが、看病しなかった自分を肯定する気にもなれず。すごくモヤモヤした日が続きました。

俺たちのマリーシア

幸いにも、これで妻との連係が崩れることはなかったのですが、こうしたことが続いて関係が破綻してしまっては、仕事も子育てもすべてが台無しになってしまいます。

こうした厳しい状況を乗り切るには、何か工夫が必要です。

編集部Iさんから、子育ての「マリーシア(ずる賢さ)」というお題をもらっていました。ちょっとずるいこともサッカーの一環ということで知られていると思います。世のパパたちも、こうした上手な処世術を持っているのではないか。

聞いてみると、けっこう出てきました。

「保育園のイベント(保護者会など)を理由に休暇をとって、平日に好きなことをしてリフレッシュ。保護者会自体は1時間くらいで終わってしまうので、それ以外は普段ガマンしている趣味の時間に当てたり、なかなか行けない店でランチしたり」(Mさん)

「職場のデスクに子どもの写真を飾ったり、週末に子どもと遊んだエピソードを話すなど、常日頃から子どもの存在をアピールしておくと、休暇取得や遅刻・早退に対しても理解が得られやすい」(Mさん)

「お迎え時間、例えば最初からぎりぎりの時間を言わない。18時に出ないといけなければ、最初はあえて、少し前の時間を申告しておく。それで遅刻ギリギリまで頑張っているという印象を持ってもらって18時に出る」(AKさん、金融機関、30代後半、子ども9歳と2歳、妻・契約社員)

「育休を取得する際に、人事部の同期から自分の上司に一声かけてもらった。『AKが育休取りますが、なにかあったら言ってくださいね』という程度でしたが。あまり好意的でなかった上司でも、人事部が見ているというプレッシャーを感じてくれたと思う」(AKさん)

「なんだか仕事に行きたくないときは、『子どもが熱を出した』ことにして、自宅作業とする」(Yさん)

当然ながら、やりすぎると自分の首を締めます。きれい事を言うつもりはないのですが、僕はウソをつくとすぐばれるので、みなさんのようにうまくやる自信がありません。

特に、最後のYさんのは劇薬……。『釣りバカ日誌』のハマちゃんばりに世渡り上手でないと、ボロが出そう。悪質なシミュレーションには、カードが出ますからね。

パパは強力な仲間

仕事も子育ても両方めいっぱいやりたいということですから、共働きの家庭は欲張りなのかもしれません。でもチャレンジしたい。パパたちと話して、改めてシンプルな戦術が浮かび上がった気がします。

・チームメイト(身内)とのコミュニケーションを徹底
・果敢に裏を狙う(子育てに時間を割く)
・オフサイドでも挽回する(効率を上げる)
・カードをもらわない程度にマリーシア(うまく力を抜く)

やっぱり子育てとサッカー、いい具合に似ています。

僕はまだ新米パパなので、これから想像を絶するような困難があるかもしれませんが、試行錯誤を繰り返して仕事と子育てを楽しみたいと思います。今回話を聞いたパパたちは、その上でとても強力な仲間だと思いました。

日本代表のW杯は、残念ながら終わってしまいましたが、パパたちの戦い(というか子育て)は続きます。4年に1回と言わず、しょっちゅう意見交換してみたいです。

関口昌弘
 ソウ・エクスペリエンス 制作チーム。1981年東京生まれ。2004年に新卒で出版社に入社。雑誌やWEBサイトの編集部で、お金や子育て、女性の働き方など幅広いテーマを扱う。2012年に、体験ギフトを手がけるソウ・エクスペリエンスに入社。カタログの編集・制作や体験コンテンツの開拓などを担当。現在、出産祝いや親子向けの新商品を企画中。 https://www.sowxp.co.jp

[日経DUAL2014年7月2日掲載記事を基に再構成]

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