40代になったら高血圧に備えよう 「減塩生活のススメ」(上)日経ヘルス プルミエ

しょうゆやみそなど日本の伝統食には塩分が多く、日本人は世界的に見ても食塩の取りすぎ。メノポ期(更年期)以降、リスクが増す高血圧を予防するためにも、まずは食生活を見直しましょう。ちょっとした工夫で“おいしい薄味”も可能。減塩生活は家族全員の健康も守ります。
図1 男性は30、40代から高血圧になる人が増えるが、女性の場合は50代以降、閉経を境に右肩上がりに増えていく。60代では、男女とも2人に1人以上が高血圧という状況(データ:平成18年厚生労働省「国民健康・栄養調査」より。調査対象は3599世帯の15歳以上の男女7288人)

最近、血圧が上がってきた――。

そんな悩みを抱えていませんか。数ある病気の中で最も患者数が多いのが、高血圧。現在、約4000万人の患者がいるといわれています。血圧は年齢とともに高くなる傾向がありますが、特に女性の場合、それが顕著になるのが50代以降(図1)。40代半ばから50代になるとぐっと身近になる病気、それが高血圧なのです。

「更年期は、血圧が不安定に揺れ動く時期。揺れながら少しずつ上がっていき、やがて高血圧として固定します。血管を広げる作用があるエストロゲンが激減したり、何かとストレスが多かったりすることが、この時期に高血圧が増える主因と考えられます」と愛媛大学大学院病態情報内科学教授の檜垣實男さんは言います。

高血圧が続くと心臓や脳の病気になって命にかかわることも

図2 血液を送り出すために、心臓がぎゅっと収縮したときの血圧が収縮期血圧(最大血圧)。収縮後、心臓が広がったときの血圧が拡張期血圧(最小血圧)。どちらか一方が基準値を超えていたら、高血圧と診断される。正常高値は、いわば黄色信号の予備軍(データ:日本高血圧学会)

高血圧は、心臓から送りだされる血液の量が多くなったり、血管内が狭くなったりして、血管にかかる圧力が高くなった状態。収縮期血圧が140mmHg以上、拡張期血圧が90mmHg以上の場合、高血圧と診断されます(図2)。

高血圧自体に症状はあまりありませんが、怖いのは将来、さまざまな合併症を招く危険性が高いこと。高血圧を放置しておくと動脈硬化が進み、やがて心筋梗塞(こうそく)や脳梗塞、脳出血といった命にかかわる病気に発展することが多いのです(図3)。このため、高血圧は別名「サイレントキラー」とも呼ばれます。

図3 なぜ血圧が上がるのか
ウェルエイジング 健康で豊かな人生のヒント
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