菌バランスによって“体質”が変化する

菌のバランスは、代謝や免疫といった体の機能に大きな影響を与える。「例えば肥満の人には、特定の菌が多いことがわかってきました。“太りやすい体質”が、腸内細菌に左右されている可能性があるのです」

遺伝子によって決まる体質と違い、腸内細菌は流動的。食べ物などによってバランスが大きく動く。つまり、体質が変化する。ここが、肝臓のような内臓との違いだ。ヨーグルトや納豆を食べる意味もここにある。

「たくさんの人の腸内細菌を調べてデータベース化すれば、菌の種類と病気の関係がわかる。菌を制御して病気を防ぐ方法も見えるはず」。そんな「腸内細菌プロファイル」の構築を目指して、辨野さんは今日も便のサンプルを調べている。

北村昌陽(きたむら・まさひ)
生命科学ジャーナリスト。医療専門誌や健康情報誌の編集部に計17年在籍したのち独立。主に生命科学と医療・健康に関わる分野で取材・執筆活動を続けている。著書『カラダの声をきく健康学』(岩波書店)。最新刊は『スゴイカラダ~あなたの健康を保つ驚くべきしくみ』(日経BP社)。

[日経ヘルス2009年12月号の記事を基に再構成]

スゴイカラダ~あなたの健康を保つ驚くべきしくみ

著者:北村昌陽
出版:日経BP社
価格:1,512円(税込み)

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