2013/10/25

フルタイムは6割、3割がパートタイムで勤務

20~64歳の女性の81%が働いているのですが、フルタイムで働いているのは約60%ほど。約30%は、週に20~35時間のパートタイムで働いています。ただ、パートタイムでもスウェーデンでは、時給や社会保険などの労働条件にフルタイムの人と差はありません。

スウェーデン女性は、まず働けることから始め、働きながら研修を受け、試行錯誤しながら自分が本当にやりたいことを見つけ、自分の道を作っていっていると思います。

日本でも今後、保育、医療、福祉、教育の分野の仕事がもっと増えると思います。働くことのハードルが高いと考えないで、働けるところから始め、自分の道を見つけてほしいと思います。

良心の呵責を感じることなく働ける社会とは

日本の問題の原点は、働き方や根強い男性社会にあります。もっと育児しやすい労働条件に変革していくように、労働組合が要求していく必要があると思います。

根強い男性社会がなぜ問題かというと、育児の大変さを経験していない男性に、その大変さは想像できませんし、どういう育児が理想的なのかビジョンも作れません。政治、行政の意思決定の場にもっと女性の発言権が得られるようになれば、政策に反映できるようになるでしょう。

もし、高いレベルの保育が行われる保育園が増えれば、子どもにとって、お母さんと家ですごすよりも教育上もっと良い効果があるといわれています。

保育は、高齢者や身体障害者への福祉と違います。赤ちゃんは生まれてすぐからすべてを学ぶのですから、保育園は教育の一部だと考えるべきだと思います。だからこそ、個々を尊重した保育の形をぜひ、構築していってほしいと思います。そうすれば、お母さんたちも良心の呵責を感じることなく、安心して働くことができるのではないでしょうか。

高見幸子
 1974年よりスウェーデン在住。15年間、ストックホルムの基礎学校と高校で日本語教師を務める。1995年から、スウェーデンへの環境視察のコーデイネートや執筆活動等を通じてスウェーデンの環境保護などを日本に紹介。2000年から国際NGOナチュラルステップジャパンの代表。現在、顧問として企業、自治体の環境ファシリテーターとして活動中。共著『スウェーデンは放射能汚染からどう社会を守っているのか』(合同出版)など

[ecomomサイト2011年3月11日、4月15日付記事を基に再構成]

[参考] 家族と自然にやさしい暮らしがテーマの季刊誌『ecomom(エコマム)』。2013年秋号では、「魚をもっとおいしく食べよう!」「シェアする乗り物ライフ」「パーム油の産地ボルネオを訪ねて」などを特集。公式サイトで登録すると、無料で雑誌が届く。