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超豪華寝台「ななつ星」 海外豪華列車と乗り心地対決 鉄道ジャーナリスト 櫻井寛

2014/3/26

2013年10月に運行スタートした、九州旅客鉄道(JR九州)の寝台列車「ななつ星 in 九州(以下、ななつ星)」。1泊2日または3泊4日で九州内を周遊するななつ星は、総工費30億円をかけた「世界一の豪華列車」の呼び声も高く、人気はうなぎのぼりだ。そのうえ機関車含め8両編成の列車に個室が計14、定員はわずか30名。当然、その席を確保するのは至難の業。JR九州によると2014年2月末に締め切った第四期2014年夏・秋出発分(8月~11月)の平均倍率は37倍、最高倍率は195倍にも及んだという。

何よりも旅好きで、「鉄道旅行」をライフワークとし、これまでに世界89カ国の列車を乗車取材してきた筆者である。国内外を問わず、新しい列車が登場するごとに、なるべく早い機会に、いや、できることなら一番列車乗車を目標にしてきたのだが、ななつ星の壁はあまりにも高かった。運行スタート1年前に募集が開始された第一期から3回連続落選。鉄道ジャーナリストとして複数の新聞や雑誌から乗車記を依頼されているという事情を話しても「コネ」は利かない。つまりフェアに抽選されているということで、誠に結構なことだと思いつつも、恋い焦がれる思いで乗車を夢見ていた。

■乗車の夢かなう、旅の始まりは博多駅の専用ラウンジから

その夢がついにかなった。2014年1月4~5日の「博多~長崎~阿蘇~由布院~博多」1泊2日コースに友人が当選。一緒に乗車する予定だったご家族の都合がどうしてもつかなくなり、「櫻井さん、一緒に乗りませんか」と声をかけてくれたのである。二つ返事でOKしたのは言うまでもない。ちなみに、ななつ星は申込時に参加者全員の名前を登録するが、同行者がやむを得ない事情によって交代する場合に限って、手数料1万円で変更可能となる(2名変更は不可)。従って私は、1泊2日コースの2名1室の1名料金15万円+1万円を支払い、ななつ星のプラチナチケットを入手した。

JR博多駅の3階にある「ななつ星」専用ラウンジ「金星」。乗客はウエルカムスイーツをいただき、旅に同行するクルーの挨拶を受ける

旅の始まりはJR博多駅にあるななつ星専用ラウンジ「金星」。ウエルカムスイーツを賞味した後、スタッフの見送りを受け、レッドカーペットを踏みしめてななつ星に乗車した。黒い制服も凛々(りり)しいクルーに先導されて我々の部屋、402号室に誘われる。ガラスの引き戸を開けると、サクラ材による明るい内装のスイートルーム。重厚なデザインのベッド。サニタリーの洗面鉢は十四代酒井田柿右衛門の有田焼。常時温水供給のシャワー室は内装にヒノキが使われ、実にすがすがしい香りだ。

そこで今回、筆者が実際に乗車経験のある海外の豪華寝台列車とななつ星との差異を検証しながら、その乗り心地などの実感をお伝えしよう。

レッドカーペットを踏みしめて、博多駅5番線に入線した「ななつ星」に乗車し、クルーの先導で各スイートキャビンへ

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