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働き方・学び方
集まれ!ほっとエイジ

2012/8/17

集まれ!ほっとエイジ

――患者がすべてを決めるべきだとおっしゃいましたが、急に倒れて病院に担ぎ込まれるような場面も想定して、自分がどうしたいのかをあらかじめ決めておかなければならないのですか?

川嶋 病院に患者が運ばれると、我々は患者を生かす措置をとるのですが、患者が本当にそれを望んでいるかどうかは実は分からないのです。

93歳の寝たきりの女性が肺に異物が入って、運ばれてきました。気管内挿管をして、胃に管を入れて現在も生きておられるのですが、後になってその措置が良かったのかと言う議論に必ずなるんですね。これは彼女にとって幸せだったのだろうかと。

延命措置の要不要もあらかじめ意思表示を

――『医師が教える幸福な死に方』の巻末には「医療措置意思確認表」というものを付けられていますね。例えば呼吸の延命措置として「気管内挿管」「酸素吸入」「気管切開」「人工呼吸器」という措置が並んでいて、これらの措置を希望するか希望しないかのチェックリストがある。「お医者様にお任せします」と言いそうな項目ばかりですが、ここまで細かく、あらかじめ意思表示をしておく必要があるのですか。

川嶋 実はこれはみな、緊急時に医師がご家族などに質問する内容なんです。ご本人、ご家族でぜひ、事前に考えておいていただきたい項目です。

一度延命措置をしたら、途中でやめることは難しくなります。延命措置を中止すると医師が責任を問われる可能性が大きくなります。

――尊厳死宣言書で延命措置を断ることができると思うのですが、それだけではだめなのでしょうか。

川嶋 治療はある意味、すべて延命になります。ですから具体的に意思表示しておかないと、どこまでを指すのかが分からないのです。実際は、そこにいる医師の価値観でやらざるを得ないようですが。

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死ぬ時期決め、それまでにやりたいことをリスト化