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疲れ目を防ぐ5カ条 ドライアイ、老眼に打つ手あり

2013/12/1

老眼対策

■遠くをぼーっと見るのが、老眼対策の第一歩

夕方になると目がかすむ、近くにピントが合いにくい……。30代後半から老眼の兆候は表れるが、この段階はまだ入り口。「水晶体はそれほど硬くなっていないので、遠くをぼーっと見る、アウトドアに出かけるなどして積極的に毛様体筋を緩めるようにすると、調節力も改善する」と杉本院長。

それでも老眼が進んできたら、遠近両用メガネなどの活用を。目に異常がないかも含め、まずは眼科で受診、処方箋を書いてもらってから眼鏡店に行くといい。「老眼の程度が軽いうちに作ったほうが、メガネに慣れやすい。また遠くも近くもよく見たいと欲張らないのも慣れるコツ。外出用、パソコン作業用などとライフスタイルに応じて使い分けると(図8)、目が疲れない」と梶田院長。乱視がない人は遠近両用コンタクトも可能だ。

老眼用のメガネとの上手な付き合い方
1.初回は眼科医に診てもらい、眼鏡の処方箋を書いてもらう
2.「1本ですべてをくっきり」と欲張らず、生活スタイルに合わせて作業用、運転用などを使い分ける
3.レンズの構造や目の使い方が違うので、今までのメガネと併用しない
4.2週間連続使用しても慣れないなら再度相談を
5.度が進んだら我慢せず作り変える

■見たい距離に応じてレンズを使い分け

老眼用のメガネといっても種類がある。遠くが見える人は手元にだけ焦点を合わせたタイプでいいが、近視の人には遠くも近くも見える遠近両用メガネが便利。「近くから遠くまで連続的に見られる累進レンズが快適。屋外、室内、手元作業と、使用場面に応じて使い分けると、目が疲れない」と、ニコン・エシロール加藤宏太郎さん。老眼メガネの種類を紹介しよう。

図8 老眼用レンズも様々

遠近両用メガネ: レンズ上部から下に向かって「遠く」→「中間」→「近く」と度数が徐々に変化。「一つのレンズですべての距離をカバーできる。ただ近くを見る度数の範囲が限られて、やや狭いので、長時間のデスクワークには向かない」(加藤さん)。

中近レンズ: 2~5m先までピントが合い、手元も遠近タイプより広く、視線移動がスムーズ。「家事やオフィスワークなど、室内で過ごす時間が長い人に向く。外出時には遠近タイプを使用するなど、併用するのもいい」(加藤さん)

近近レンズ: 手元とその奥1mくらいまでがよく見える。「読書をする、手元の資料とパソコン画面を交互に見る、事務仕事をするなど、近くの作業に最適。ただし、遠くはよく見えないので、遠近タイプとの併用がお薦め」(加藤さん)

図9 ドーナツ状の黒いシートを角膜に挿入する治療
ピンホール効果で遠くも近くも見える方法も
「メガネなしで近くも見たい人には手術という選択肢もある」と戸田院長。たとえば「アキュフォーカスリング」は、ドーナツ状の黒いシートを角膜に挿入する治療法(図9)。光が小さな穴を通ることで、遠くにも近くにもピントが合いやすくなる。見え方がなじまない場合は取りはずすこともできる。

この人たちに聞きました

杉本由佳さん
中目黒眼科(東京都目黒区)院長。近視矯正の「オルソケラトロジー」やVDT健診も実施。「パソコンやスマホなど近くのものばかり見ていると、毛様体筋が固まって30代でも老眼のような状態になる。遠くを見て近くを見る、目を温めるなどのセルフケアを」
戸田郁子さん
南青山アイクリニック(東京都港区)院長。ドライアイに詳しい。老眼手術など最先端の手術も導入。「片目だけレーシックを行い、片方で遠くを、もう片方で近くを見る『モノビジョン』という老眼の治療法も。慣れるまで1~3カ月かかるが、メガネなしで遠くも近くも見えます」
梶田雅義さん
梶田眼科(東京都港区)院長。メガネやコンタクトの処方に定評がある。「パソコン作業が多い人は、遠近両用と“近近”を使い分けると目が疲れない。度数を強くしすぎないこと。外斜位の人はメガネにプリズムを入れると疲れにくくなります」

(ライター 佐田節子)

[日経ヘルス2013年11月号の記事を基に再構成]

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