東野、佐伯の2トップは不動 「売れる作家」ランキング日経エンタテインメント!

上昇のカギは文庫化戦略

出版業界全体の傾向として、単行本の売れ行きが鈍り、文庫の売れ行きが圧倒的に伸びている。「文庫が出るのを待つ人や、文庫から読みたいものを探す人が増えた」と言うのは、書店の文庫担当者。「小説を単行本で買っているのは、一部のファンかセミプロレベル。作家さんの中にも『新作を楽しみに待ってくれている本当のファンは文庫読者』と考える方も」と明かす編集者もいる。

ランキング1位に東野、2位に佐伯と並んでいるとおり、文庫作品が多く売れている作家が、上位に食い込んでいる。10位に急上昇した有川浩は、出世作「図書館戦争」シリーズをはじめ、主だった作品の文庫化が進んだことで順位を大幅に上げた。 ほかに特に目立ったのは、映画原作になった作家の圧倒的な強さ。79位から9位に急上昇した『告白』の湊かなえや、圏外から20位に浮上した『悪人』の吉田修一、ドラマ化と映画化が相次いだ『八日目の蝉(正式表記は「単」の「ツ」は「口」2つ)』の角田光代(27位)など、映像化をきっかけに文庫が爆発的な売れ行きを見せた作家が続々と順位を上げている。文庫化に独自のルールを持っていた出版業界も、「文庫化のタイミングは映像化やアニメ化の公開時期」へと常識が変化しつつある。

作家セールスランキング 41~100位  順位の下にある( )は2009年調査の順位。著者名の右隣りにある( )は2011年8月4日現在の年齢。生年しか分からない作家は生まれ年で判断して記載した
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