働き方・学び方

定年世代 奮闘記

遺骨との対面もカードで 「理想の墓」探しは大変 定年男子の終活見聞録

2012/10/20

日本人は墓参りが好きだ。盆や春秋の彼岸のほか、最近は正月などにも、家族そろって墓に出かける人が多い。4人に3人が「年数回以上お参りする」という調査結果(第一生命経済研究所)もある。死者との交流を大切にするのは、日本人の習慣、文化の一部と言ってもいいだろう。

■人気の墓地はキャンセル待ち

カードでお参りができる堂内陵墓(東京都文京区の興安寺)

 新聞や折り込みチラシにも、墓参りの季節になると霊園の広告があふれる。「最終区画、受付開始」「緑豊かな安らぎの地」など、住宅販売と間違うような文句が踊る。チラシに触発され、散歩を兼ねた墓地めぐりを思い立った。

最初に訪ねたのは、観光名所でもある鎌倉の有名寺院。チラシには「墓石込み200万円弱」とある。この寺にしては割安なのかもしれないが、案内された先は1区画0.36平方メートル(60センチ四方に相当)とかなり狭い。檀家の会に入るのが条件で継承者も必要。それでも希望者が多く、キャンセル待ちの状態らしい。早々に引き揚げた。

自宅近くの横浜市街地にある霊園にも寄ってみた。近場で便利ではある。ただ、ここも0.56平方メートル200万円弱、0.3平方メートル140万円と、狭いうえにいい価格だ。「残りわずか」と営業マンに勧められたが、「考えておきます」と辞去した。

■“戸建て”が無理なら“マンション”か

陵苑の地下に設置された墓地(東京都文京区の興安寺)

有名寺院や近場は、やはり狭くて高い。「それでは郊外に」と、10数年前にできた横浜聖地霊園(横浜市旭区)を訪ねた。それまでに見た所よりゆったりとしているが、全3600区画は既に完売。2平方メートルで約300万円(墓石込み)と高価だったが、それでも人気があったのだろう。

「ここならまだ余裕がある」と案内されたのが、霊園の一角にある大きな墓碑だった。数10人分の骨つぼを納める設備があり、銘板に名前が刻まれる。墓碑を共有するから、ここでは永代共有墓と呼ぶらしい。1体で43万円。「霊園を経営する寺が供養を引き受けるから、後継者がいなくても大丈夫」と担当者は言う。

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