肩こり、腰痛、頭痛に効く「指ヨガ」でスッキリ

息を吐きながら、手や指の関連部位を押すことで、体を使ったヨガと同様の効果を得ることができるという指ヨガ。どちらか片手でもいいが、左右のうち、より痛みや凝りが強く出るほうをしっかりほぐすと効果的。肩こり、腰痛、頭痛、便秘、冷え・むくみ、不眠、イライラなど、10の不調別に、ヨガ指導者の龍村修さんが考案した指ヨガを紹介しよう。

手も、足裏同様、全身に呼応する部位がある。指ヨガは、それを用いたものだ。しかし、「単なるツボ押しとは異なる。息を吐きながら押して、息を吸いながらゆるめてほしい」と、指ヨガ考案者で、龍村ヨガ研究所の龍村修さんはいう。「指ヨガでは、呼吸と、押す動き、体の各部位への意識という三つを連動させることで、ヨガと同様の効果が得られる」(龍村さん)。

体の硬さや時間に関係なくできるので、手軽に心身を整えられる。ペアでも行いやすい。「実際に不眠で悩んでいる人の手をほぐしたら、リラックスして、たちまち眠りに落ちてしまった例も。介護が必要な家族に行っている人もいる」と龍村さん。

とはいえ、「胃の関連部位に痛みがあるからといって、胃が悪いのでは? などと心配する必要はない。ただ働きが落ちている可能性があるので、ほぐしてほしい」と、龍村さんはアドバイスする。基本的に片手だけでもかまわないが、両手で試して、違いを感じながら行おう。

左手と全身の相関はこうなっている

(図版:三弓素青)

上は左手の手のひら(右図)と甲(左図)。そそれぞれ全身と呼応する部分を記載した、相関図となっている。手のひらが体の正面を、手の甲が体の背面を表している。左右の手では場所が異なる。右手のひらは左手の甲に重ねると分かりやすい。たとえば、右手の小指は、右脚を表す。中指は、中央にあるため、左右の手とも同じとなる。

(写真:鈴木宏、実技モデル:仁美)
~指ヨガとは~
 ヨガ指導者の龍村修さんが「高麗手指鍼」の相関図をもとに、30 年のヨガでの実績と融合させて編み出したのが「指ヨガ」。「深く息を吐きながら手や指の関連部位を刺激し、息を吸いながら緩める。脳に刺激を与え、ヨガと同様に血行促進や諸症状の緩和、自律神経のバランスを整えるなどの効果が期待できる」と龍村さん。