竹あかりのインテリアに癒やされる日経おとなのOFF

秋の深まりとともに気になるのが、照明。今新しく取り入れるなら、伝統が息づく竹あかりに、空間を委ねてはいかがだろうか。竹特有のしなやかさが生み出すフォルムも美しいが、光を灯して初めてあかりは完成する。竹の編み目から漏れる洗練された光は、見慣れた空間を劇的に変化させ、いつまでも見飽きることがない。癒(い)やしの照明として注目を集めている竹あかりと、その活用法について照明デザイナーの中島龍興さんに聞いた。

「多灯分散」で光を楽しむ

家庭の照明は、天井から1つの照明器具で部屋全体を照らす「一室一灯」が一般的。この場合、器具の真下が一番明るく、離れるほど暗くなります。壁際のソファで読書をするとき、暗さを感じるのはそのためです。必要な明るさが十分に取れないので、目にも負担がかかっています。一方で、適度に照明を落とした雰囲気のよいレストランで食事をするとおいしく感じるのは、料理だけでなく、光による効果があることも科学的に証明されています。

照明には下に示すような6つの目的があります。そして、これらの目的を充足させるには、実は、一室一灯では不十分なのです。

リビング、書斎、寝室など、各々の部屋でどんな暮らしを営むのか。そのためには、どんなあかりが必要なのか。生活スタイルにふさわしい光を取り入れて、楽しみたいもの。だとすれば「多灯分散」といって、光を幾つか用意し、適切な位置に配灯する照明が望ましい。蛍光灯でなく、明るさや光の色を比較的容易に変えられるLEDを取り入れるのも一考です。

【照明の6つの目的】
1. 明視
物体が何であるか、視覚で識別するために必要なあかり。
2. 安全
足元の段差確認など、安全に暮らすためのあかり。防犯目的も。
3. 雰囲気
仕事、食事、睡眠など日常生活に合った雰囲気をつくるあかり。
4. 健康
視力の低下を防ぐ、睡眠に関するトラブルの改善&解消など。
5.  コミュニケーション
家族や友人たちとの会話をよりスムーズに進ませるあかり。
6. 美的効果
絵画などをより美しく見せる光、または光そのものの美しさ。