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東京駅の地下街、3つの秘密 東京ふしぎ探検隊(2)

2011/5/12

前回、何時間も歩き回った東京駅周辺の地下。長い地下道だけでなく、飲食店や物販店が並ぶ巨大な地下街がある。この地下街、全国の中では何番目くらいの大きさなのだろうか。そんな疑問から取材を進めていくと、「地下街ではない地下街」の存在など、東京駅の地下街をめぐる意外な事実が次々と浮かび上がってきた。

■秘密1 八重洲地下街は駐車場から始まった

「地下街ではない地下街」とは…?(写真は八重洲地下街。現在は節電でやや暗い)

まず訪れたのが、前回もお世話になった都市地下空間活用研究会(USJ)の主任研究員、粕谷太郎さん。八重洲を中心とした東京駅の地下街が日本で一番大きいのではないかと思い、質問をぶつけてみた。「延べ面積で見ると、単体の地下街としては大阪の『クリスタ長堀』が最大です」。粕谷さんから返ってきたのは、予想外の答えだった。1997年開業のクリスタ長堀は、心斎橋周辺の地下にある商店街。「八重洲地下街」は2位で、クリスタを大きく下回った。3位は横浜駅にある「ザ・ダイヤモンド」、4位に川崎駅の「アゼリア」が入り、名古屋の「セントラルパーク」が5位と続いた。

日本一の地下街、クリスタ長堀。なぜこれほど大きいのか。国土交通省街路交通施設課の担当者に尋ねると、「地下街の面積には店舗だけではなく、通路や駐車場も含まれているんです」。クリスタ長堀の場合、駐車場だけで4万5400平方メートルもある。八重洲地下街は約2万2000平方メートルで、こちらも駐車場がかなりの割合を占める。

でも、なぜ駐車場? 通路はともかく、駐車場が入っているのはどうしてなのか。理由を探っていくと、地下街と駐車場の深い関係が見えてきた。

八重洲地下街にはヤン・ヨーステンの像が

謎を解く鍵の一つが八重洲地下街にあるという。早速、訪れた。「昔は『八重洲駐車場株式会社』という社名だったんですよ」。テナント営業部の田中明彦部長が戦後の地下街の歴史について教えてくれた。「モータリゼーションが進んだ昭和30年代に、東京駅や新宿駅など主要ターミナルに地下駐車場を作ろうという計画が持ち上がったんです。その際、駐車場に付随して地下街を併設しようという話になったのがそもそもの始まりです」。こうして1965年、八重洲地下街が開業した。ちなみに八重洲という地名は江戸時代に徳川家康の外交顧問として重用されたオランダ人、「ヤン・ヨーステン」の和名「耶揚子(やよす)」に由来する。

「八重洲駐車場株式会社」の社史

「新宿サブナード」や「池袋ショッピングパーク」も経緯は同じだ。前者は「新宿地下駐車場株式会社」、後者は「池袋地下道駐車場株式会社」が設立時の社名だという。池袋にだけ「道」が付いているのはなぜか。池袋ショッピングパークに聞いてみると「会社設立の目的として、地下駐車場と地下街の運営のほか、地下道の運営というのがありました。そこで『地下道駐車場株式会社』と名付けたようです」。97年開業のクリスタ長堀も「長堀地区地下交通ネットワーク整備事業」の一環として作られたため、初めから大きな駐車場が地下街の中に含まれているのだ。

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