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ヒット総研の視点

寿命が延びる? 人気サプリ「グルコサミン」の真実 日経BPヒット総研 西沢邦浩

2014/7/17

 エンターテインメント、トレンド、健康・美容、消費、女性と働き方をテーマに、ヒット案内人が世相を切るコラム「ヒットのひみつ」。いまを象徴するキーワードから、話題の理由、面白いワケなど、「ひみつ」を明らかにします。今回のヒットワードは【食品の機能性】。人気サプリメントに「寿命を延ばす」新機能があるのでは、と注目されています。その背景事情を紹介しましょう。

 2013年6月14日の閣議決定を受けて、「食品の新たな機能性表示制度」の検討が進んでいる。最終製品を用いたヒト試験によって科学的根拠を証明するか、これまでに行われた研究の解析評価による実証をベースとして、企業の責任において、健康維持・増進に関する表示を行う、といった内容だ。対象食品には、一般的な食品から健康食品、野菜や魚などまで含まれるとしている。

コラーゲン、ビタミンCを抑えて、取り扱い成分のトップ「グルコサミン」

 しかし、この制度が導入され、ある食品に関して機能性表示が始まったとしても、企業はその食品について新たに発表される科学的根拠を常に検証し続ける必要がある。それを使う消費者も、正しい情報を収集し、効果実感を確かめながら、使用価値がある食品なのかどうかをチェックしなければならないだろう。

 なぜなら、食品やその成分に関する科学的根拠は必ずしも定まったものではなく、しばしば、よい結果も「効果無し」とする結果も出るものだからだ。

■グルコサミンは、関節に効く?効かない?

 人気サプリメントのグルコサミンを例に引いてみよう。

 グルコサミンは、ヒトを含む動物の軟骨やカニ・エビの殻などに含まれる糖の一種で、関節の痛みを緩和する、動きを潤滑にする、といった効果を期待する人たちに支持されている成分だ。

 日本通信販売協会サプリメント部会が2012年末に行った調査によると、グルコサミンは同協会に加盟するサプリメント販売企業200社のうち120社が販売しており、コラーゲン、ビタミンCを抑えて、取り扱い成分のトップになっている(サプリメント登録制 調査資料 2013年3月より)。

 矢野経済研究所の調べでは、2012年度のグルコサミン市場はメーカー出荷金額ベースで前年比109.4%の464億円に達した(2014年版 健康食品の市場実態と展望より)。

 この成分の機能性については、2012年に消費者庁が「食品の機能性評価モデル事業」で評価を行い、結果を発表している。詳細は省くが、高齢者に悩む人が多い変形性膝関節症の症状改善で総合B(適切な摂取によって効果があるかもしれない)という評価を付けている。

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