CD買わない若者、なぜフェスにいくのかクリエイター 小橋賢児(4)

なぜ、人々がフェスに向かうのか。僕はインターネットの普及と無関係ではないと思っています。動画を見たことで、よりリアルな体験をユーザーは求めるようになりました。さらに、ユーチューブなどで見た音楽や、ライブ会場のすばらしい演奏をユーザーは感動したら、SNSなどを通じて共有します。いいものを伝えたい、という純粋な気持ちと、ここにいるよという自己顕示欲。この「欲」がコンテンツのPR活動をしてくれる、という見方もできます。

単なる協賛モデルはやめよう

ウルトラはお台場の特設会場で実施されます。広い会場が必要でした。また、僕らのコンセプトとして都市でおしゃれをして楽しむイベントにしたかった。そこで江東区のお台場で開くことになりました。

当然、東京都をはじめとする行政とのやりとりが発生します。特に日本では現在、客にダンスを踊らせる「ダンス営業」は風俗営業法の対象になります。原則午前0時までの営業のみ、住宅地のそばでは営業してはいけない、といった規制があるのです。実は、公民館やカルチャースクールなどで踊ることも、厳密にいえばこの法律に当てはまってしまうケースがあります。現在、音楽やダンスを楽しむクラブも、文化の発信につながるという声があがり、国会でもこの法律の見直しが始まっています。

ウルトラも実施にあたり、東京都をはじめとする行政の方々と何度もやりとりを重ねました。本場米国では、ウルトラは0時まで行われていますが、日本はもう少し早く音を出すことを終える運営にはなると思います。初めての実施で課題はつきませんが、それでも大きな第一歩だと感じています。

プロセスこそが力になる

先日ウルトラの体験を伝えるため、実行委員会のメンバーとマイアミに向かいました。口での説明ではなく、熱気を体験してもらうことが一番大切だと思ったからです。日本特有の課題をどうするかについても、同じ視点で一緒に考えてもらうことができます。実際、マイアミに訪問したあとにメンバーの仕事への姿勢は大きく変化しました。

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