2014/1/14

困ったときに助けてもらえば、自然に感謝の気持ちが湧いてくる。それが「お互いさま」の連鎖を引き起こし、ますます職場の雰囲気が良くなることを実感した。

「そうはいっても、やはり正社員希望も捨てられず、実は途中で別の施設の求人に応募したこともありました。年収は前の会社の1.7倍という好待遇だったので、正直、魅力的でした。でも、最終面接で、そこを辞退しました。迷いに迷いましたが、半年で辞めた経験から『正社員であればいい』わけでもないことを実感していましたし、そのくらい今のこの職場での働きやすさを、代えがたいものだと感じていたのです」

復職成功の秘訣は「しっかりした自分の考え」

「ここで働き続けたい」。転職活動をきっかけに、自身の強い思いに気づいた小林さん。正社員になれたのは、正社員の空きが出たときに、マネジャーの推薦があったから。登用されるための勉強や仕事ぶりが認められ、見事正社員登用されたのだ。

「職場に “勉強する風土”があるんです。就業時間外の勉強会は日常的で、ケア・マネジャーの資格に挑戦する人も多く、互いに高めあう環境は素晴らしいと思いました。そこで私も先輩正社員のアドバイスを受けながら、介護福祉士の資格を取ったんです。努力が認められたことは本当にうれしかったです」

そんな小林さんが、今挑戦しているのが、運動療法士の資格だ。これが取得できれば資格手当が毎月の給与にプラスされる。何より、自分ができる介護の幅を広げたい。母を通じて出会った介護という仕事を、もっともっと極めたいと思っている。

「自分がどんな環境で、どう働いていきたいのか。それが実現できる職場はどんなところなのか? こういうことを、しっかり見定めることが、復職成功の秘訣だと思います」

復職についてアドバイスする小林さんの目は、しっかりと前を見据え、充実感にあふれていた。

平田未緒
 働きかた研究所代表取締役。早稲田大学卒業後、情報誌記者・編集者などを経て人事マネジメント情報誌3誌の編集長を歴任。雇用に関する現場情報に詳しい。2013年に「企業におけるパート・アルバイトの活躍支援」事業で独立。著書に『パート・アルバイトの活かし方・育て方~相思相愛を実現する10ステップマネジメント~』『なぜあの会社には使える人材が集まるのか~失敗しない採用の法則』(PHP研究所)

[日経DUAL 2014年1月9日付記事を基に再構成]

働くママ&パパに役立つノウハウ情報サイト「日経DUAL」は子どもの年齢に応じた育児や教育、共働き世帯のためのマネー情報や仕事と子育ての両立・キャリアの悩み、商品選びノウハウ、使いやすい商品やサービスなどを掲載している。会員登録ページはこちら