メキシコ、日本、中国が卵消費の「御三家」
日本人は世界でも有数の卵好きだ。1人当たりの年間消費量は324個(2010年、国際鶏卵委員会のデータを基に鶏鳴新聞社が集計)と、日本はメキシコに次いで世界2位で、中国が続く。多くの人が、毎日ほぼ1個の卵を食べていることになる。
イスラエルやデンマーク、ウクライナも卵大国の1つ。全農たまごの牧野さんによると、かつてはイスラエルが世界一だったこともあるという。ただし現在はデータを公表しておらず、日本より多いかどうかはわからない。
イスラエルの代表的卵料理は何か。すぐには思い浮かばなかったが、調べてみると「シャクシュカ(またはシャクシューカ)」という料理があるらしい。スパイシーなトマトソースに卵を割り入れて煮込んだ料理、とのこと。中近東でよく食べる料理で、国によって食べ方は違うようだ。
日本人が卵を食べるようになったのは江戸時代から。食生活の欧米化が進み、冷蔵庫が普及し始めた高度成長期以降、爆発的に消費が伸びた。和食にも洋食にも合う卵は日本人の心をつかんだようだ。ただその足元を見ると、エサも親鶏も輸入頼み。海外の事情に振り回されるリスクを常にはらんでいる。(電子報道部 河尻定)