アート&レビュー

名優、高倉健さんをしのぶ

語らないというおしゃべり 撮影現場にみる男の作法(3)

2012/8/22

意外におしゃべりな素顔を持つという高倉健さんですが、ただ黙って立っているだけで絵になってしまうという本来? のイメージも健在です。

黙って街灯の下に立っているだけでもそこは“高倉健さんワールド”

「セッティングの最中、健さんはこの現場のすぐそばにある、ポウッと灯る街灯の下で何やら考えごとをしているかのように立ちすくみ、なんだか哀愁漂う後ろ姿。なんでも、この街灯を『さみしいと思って近づいた』そう。街灯を長い間見つめ、現場のすぐ近くであるにもかかわらず、そこだけが健さんだけの領域のように静かです」(8月25日公開、映画「あなたへ」撮影日誌2011年10月30日)

黙って立っているだけで何かを演じてしまう。この存在感は高倉さんならではのものでしょうが、多くの言葉を費やさずとも、人は多くのことを表現できるようです。

語らずに表現する高倉さんの流儀のようなものが、共演者をねぎらったときの様子にうかがえました。

語ることだけがコミュニケーションではない

今回共演された長塚京三さん、原田美枝子さんの役どころの出番が終わった日。お休みのはずだった高倉さんが突然セットに現れます。

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