大地のように不動の高倉健さん撮影現場にみる男の作法(2)

映画「夜叉」以来、旧知の間柄の高倉さんとビートたけしさん。撮影の合間に高倉さんのレアな姿が……

「ところで健さんといえば、現場で決して座らないという話が有名ですが、それはいままでの現場をみてきて本当だということがわかったのですが、なんとそんな健さんが初めて現場の椅子に座った…たけしさんと一緒に椅子に座ってゆっくり雑談。しかも、座りながらケータイをいじっている!!」(撮影日誌2011年10月3日)

「座らない俳優」のイメージは、夜叉で共演した際の高倉さんの様子をたけしさんが、ラジオ番組で多少誇張して「高倉健伝説」として広めたことから定説化したようです。

妻を亡くした刑務所の指導技官、倉島(高倉健)。その心象風景が丹念に描かれていく

一人歩きしていた“定説”とはいえ、高倉さんとしてはちょっと照れくさい場面だったかもしれません。ところがそのあとの一言がいいのです。

「困るんだよ~。たけしちゃんが俺が座らないっていいふらすもんだから、座れなくなったよ」(撮影日誌2011年10月3日)

座らないはずの自分にそそがれる視線を感じながらも、笑いにくるんで受け流した高倉さん。大人の「受け」でしょう。