フード・レストラン

ホントが知りたい 食の安全

魚を食べなくなったのは貧乏になったから? ホントが知りたい食の安全 有路昌彦

2013/9/10

今回は、食の安全を知るうえでとても大切なこと、「経済」についてお話ししようと思います。

私のライフワークには明確な目的があります。それは「日本の人々がずっと幸せに暮らしていけるようにする」ことです。日本の経済を再生させることは、それを実現させるための最も重要な「方法」であり、そして特に都市経済の合わせ鏡である地域経済の立て直しが私のテーマです。

地域経済と都市経済は深い関係があり、お互いがバランスよく発展しないと経済は維持できませんし成長しません。地域経済がダメになると、そこの機能の維持に膨大な予算がかかり、都市経済には雇用にあぶれた人が流れ込み、スラム街を形成するようなひどい失業率を生んでしまいます。自由化の流れの中でも、単に都市経済だけが発展すればいいのではなく、地域経済も同時に発展しないと経済は成り立たないのです。

地域の産業といえば農林水産業やその関連産業。だからこそ、私は「戦術」として、農林水産業やその関連産業の発展を専門にしているのです。

経営コンサルタントになり、経済研究者になり、リスクコミュニケーターになっているのも、すべて「日本人がずっと幸せに暮らしていく」目的のための手法にすぎません。

■高級魚の値崩れの理由

近年、養殖水産物やこれまでは高級と呼ばれてきた魚が大きく値崩れしているケースが増えています。特にこの数年間は顕著です。同じように水産物消費がこの10年特に減少していてその理由がよくわからないままでした。

回転ずしチェーン

例えば食が欧米化したという説がありますが、その一方で、週末夕方の回転寿司屋は異常なほどの人気ぶりです。それを不思議に思い、しっかり分析することにしました。私の専門は計量経済分析という手法を使って分析することなので、数字で明らかにしてみようと試みたのです。

その結果わかったことはとても単純なことでした。

結論は、意外なことに、たった1つの要因でした。水産物の消費量が減っている、または高級だった魚の値崩れの原因は「所得の減少」です。日本人の所得が減少し、肉類と比べて高価な水産物を食べられなくなっているのです。

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