2013/9/18

職場の知恵

エムオーテックスが昨年リリースした「LanScope An」は、GPSを使った位置情報から通話履歴、アプリの使用履歴まで把握できる。企業側にとっては社員の行動履歴を管理できることに加え、「業務用アプリの利用率などを見て、業務改善につなげられる効果もある」と同社事業推進本部の池田淳執行役員は説明する。

あなたは、知らず知らずのうちにこれだけ監視されている。前出の労務行政研究所のアンケートでは、「アダルトサイトの閲覧」「就業時間中の株取引」などを何らかの処分対象にすると答えた企業は8割以上。では業務に関係のないサイトを見たら、すぐに懲戒対象になってしまうのか。

一部の悪質な例を除けば、答えは否だ。何度警告を受けても繰り返す“常習犯”なら話は別だが、一般的には懲戒を伴わない注意にとどまるだろう。

ただ、「会社に常に見られている」という自覚は持っておくべきだ。例えば、リストラ対象者を選抜する際の、“最後の一押し”としてパソコンの操作履歴が使われてしまう可能性も捨て切れない。息抜き程度のニュース記事閲覧を処分する会社は少ないだろうが、職場のパソコンやスマホが会社のものである以上、普段から襟を正しておいたほうがよさそうだ。

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「社員の監視」は今や当たり前の時代に!

労務行政研究所が行ったアンケートによると、199社中57%の企業が社員を監視する「モニタリング」を実施していると回答。業務と関係のないネット閲覧を問題視する企業も多く、株取引、アダルトサイトなどの閲覧で「解雇」を選択した企業は10%に及んだ。実際に法廷で争われた裁判で、過剰な私用メールを送り続けた教員に対しての懲戒解雇を「有効」とした判決もある。「バレていないから大丈夫」と高をくくっていると、思わぬ悲劇を招く可能性がある。

【事例】約1600通の私用メールで解雇
 K工業技術専門学校の教員が、出会い系サイトで知り合った複数の女性と約1600通の私用メールを業務用パソコンでやりとり。懲戒解雇を不服とした教員が提訴した。裁判は高裁までもつれたが、「懲戒解雇事由に該当する」として、解雇が有効となった。
注)2010年労務行政研究所調べ。199社が回答。複数の処分が想定される場合は、最も処分が重い場合について回答