思わぬ進化に高揚 日経トレンディヒット商品ランキングから見えるもの

月刊誌「日経トレンディ」のヒット商品ランキングが発表された。2012年は安いだけでも、多少の付加価値があっても通用しない。なじみのある商品やサービスに革新的な利点が求められた。背景には、震災後の復興を目指す思いがある。日本のものづくりの可能性を見せてほしい―。 だが、決して思い詰めた気持ちでなく、前向きに楽しさ、ワクワク感を抱いた。長年閉塞していたジャンルでの劇的進化が相次いだ2012年。そのヒット商品とトレンドを総括する。
1位に輝いた東京スカイツリー

「東京スカイツリー」を仰ぎ、「金環日食」で空を見上げた。「LINE」のスタンプで仲間と笑い、「レノアハピネス アロマジェル」で香りを楽しみ、SNSのように出入り自由な「街コン」に参加─。今年ヒットした商品は、楽しさやワクワク感を得られるものが少なくない。その背景には震災から立ち直った前向きさがある。

ただし、景気の低迷は依然として続き、消費税増税が決まるなど先行きは不透明で、ユーザーの消費意欲はシビア。2008~09年の低価格志向や、2010年のプチ贅沢な欲求が残り、2011年の本質的な商品力に引かれる傾向に拍車がかかっている。

そんな眼識を持つユーザーに手に取ってもらうため、メーカーは執念を見せた。結果、ヒットに漕ぎ着けた商品は、どれも目を見張る驚きがあるものばかりだ。

まず目立ったのが、昔からあり、進化や高機能化を期待していなかった商品がイノベーションを成し遂げ、閉塞した市場をこじ開けた例。50~60年代に発売された「サッポロ一番」や「チキンラーメン」に食い込んだ「マルちゃん正麺」(4位)。実際の利用シーンを調査し、段ボールなどの切れ味も増した「フィットカット カーブ」(5位)。家飲み需要を開拓した「黒ビール系飲料」(10位)や、シニア層をコンビニに呼び込んだ「コンビニ和スイーツ」(15位)も市場を再燃させた。

~日経トレンディ ヒット商品ランキング2012 トップ10~

11位~30位のランキング及び、各商品の詳細、ヒットのキーワードなどは日経トレンディ2012年12月号に掲載
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