石原さとみや武井咲を発掘した仕組みとは芸能プロダクション研究(2)日経エンタテインメント!

芸能プロダクションにはそれぞれ独自のカラーがあり、所属する女優やタレントの特徴、売り出し手法はそれぞれ異なっている。ここでは、石原さとみ、綾瀬はるかなど多くのスターを生み出した「ホリプロ」と、武井咲、剛力彩芽など今最も旬な新人女優が所属している「オスカープロモーション」を例に取り、タレントの発掘・育成法を紹介する。

【プロダクション研究1 ホリプロ】

今年はディズニーとタッグを組んでスカウトキャラバンを活性化

ホリプロタレントスカウトキャラバン  日本で最も歴史と伝統のあるプロダクション主催のオーディション。2011年の第36回スカウトキャラバンは「次世代声優アーティストオーディション」というテーマを掲げていた(写真)。今年のテーマは「スーパーアイドルを探す!」。

榊原郁恵井森美幸山瀬まみから深田恭子綾瀬はるか石原さとみまで、多くのスターを生んで、大手プロダクション・ホリプロの新人発掘戦略の中核に位置づけられているのが、「ホリプロタレントスカウトキャラバン(TSC)」だ。

TSCの選考は合議制ではない。少数意見が反映されにくく逸材を見逃すおそれがある合議制の問題点を解決するために、ここのところずっと、毎年一人のマネジャーが実行委員長になり、グランプリの選出を一任する方式を取ってきた。だが、その方法には、会社全体のパワープレーで一気に売り出すのが難しいというデメリットもあった。2000年以降の受賞者を見ると、綾瀬・石原らを除くと、素質を持ちながらまだ大ブレイクにいたっていないケースも多く、6月末に応募を締め切った2012年度のTSC(決選大会:2012年8月29日)は、大きな改革を断行することになった。

ホリプロタレントスカウトキャラバン」の2000年以降のグランプリ受賞者

2000年に実行委員長をつとめて綾瀬はるかを見出したホリプロのプロダクション一部部長、津嶋敬介氏は「今回は、各セクションの部長10人が実行委員を務めます。選ばれた人には10の売り出す出口を用意し、全社一丸となって、必ずスターにしてみせます。そして結果を出したうえで、来年以降はまた若手に実行委員長を担ってもらうつもりです」と話す。

スーパーアイドルを探すため強力な体制で臨む

2010年は香椎由宇美波を手がけたチーフマネジャーが実行委員長を務めてモデル系女優を発掘、2011年は声優アーティストオーディションとして開催したように、毎年、募集テーマを設定してきたが、今回はそれをやめて、歌も演技もバラエティーもできる“スーパーアイドル”を探す。

「一つに秀でている人は、なんでもできるというのが僕の考え方なので、今回はいろんなことができるマルチな人材を育てたい。例えば、女優は年齢に合った役をやっていけるので、息の長い活動ができる。加えてCM出演の声がかかりやすく、CMが取れるとイメージが良くなり、仕事が安定します。しかし、演技を中心にやっている人でも、映画や舞台の告知をバラエティー番組でちゃんと面白くしゃべれない人は、重宝されません。石原さとみ優香なんかはそれができる代表例です」(津嶋氏)。

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