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冷え性、リズム崩れ…原因別眠りトラブル対処法

最高の眠りのつくり方(2)

日経ヘルス

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NIKKEI STYLE

 長い時間寝ても、なかなか疲れが取れない……。そう感じることがあるのは、眠りには「質」と「量」があるから。リラックスして深くぐっすりと「良い質で」眠ることが、眠る時間(=量)を確保することと並んで重要です。最高の眠りのつくり方を紹介する本シリーズ、今回は眠りの悩みを6つのタイプに分類、それぞれの対処法を解説します。あなたはどのタイプですか?

………………………………………………………………………

タイプ1.ストレス眠りタイプ

□なかなか寝つけない
□途中で目が覚める
□悪夢や歯ぎしりがある
 
このタイプの読者の悩み R.Uさん(33歳、会社員)
・夢に職場のえらい人が出てくることがよくある
・なかなか寝つけないことがよくある
・2時間置きに何度も目が覚めることがあり、朝の5時以降はもう眠れない

日経ヘルスが実施したアンケートでは、「途中で目が覚める」という人が約4割、「眠気がなかなかこない」という人が2割いた。これらの主原因と考えられるのが、ストレスだ。

「仕事などのストレスがあると、交感神経が高ぶって、寝つきが悪くなったり、途中で目が覚めたりする。悪夢や歯ぎしりも、背後にストレスがあることが多い」と大阪大学保健センターの杉田義郎教授。

自律神経には、活動モードの交感神経とリラックスモードの副交感神経がある。日中は交感神経が優位になっているが、夜になると副交感神経が優位となり、体はお休みモードへ。ところが、ストレスがあると交感神経から副交感神経への切り替わりがうまくいかず、体は活動モードのまま。このため、なかなか眠れない、夜中に目が覚めるといった状態に陥ってしまう。

そこで大切なのが、ストレスをベッドに持ちこまないこと。「10分でもいいから、床につく前にリラックスタイムを。アロマセラピー、呼吸法、入浴、マッサージ、ゆったりした音楽、ハーブティーなど、自分に合った方法でストレスを和らげることが大切」と広島大学大学院総合科学研究科の林光緒教授。

また、「しっかり寝なければ」などと思いすぎるのも禁物。「よく眠れたらストレスも疲れも吹き飛ぶ、と思い込んでいる人は結構多い。しかし、睡眠への過度な期待はかえって『ストレス睡眠』を招き、眠りの質を低下させる。『ぐっすり眠れたらラッキー』くらいに思っているのが、ちょうどいい」(林教授)。

対策法はこれ
ストレスは小まめに解消しよう。昼間のリラックスも大事
 1日分のストレスを寝る前にまとめて解消するのは大変。日中から小まめに発散を。昼間のリラックスが夜の快眠を助ける。

眠気がやって来てからベッドへ
 ベッドの中で眠れずもんもんと……。こんな状態は眠れないストレスが交感神経を刺激し、かえって眠気を遠ざける。ベッドに入るのは眠くなってから、が基本。

タイプ2.眠り軽視タイプ

□日中も眠気がひどい
□いつでもどこでもすぐ寝られる
□コーヒーを飲んでもまだ眠い
 
このタイプの読者の悩み E.Oさん(30歳、会社員)
・朝は6時から30分置きにアラームを鳴らすが、実際に起きるのは遅刻ギリギリの7時10分
・ちゃんと早起きして、英会話やヨガなどの朝活をやりたいと思い、「早起き本」を何冊も買った
・昼間の眠気で困っている。寝る時間をもっと減らせたらいいと思う。何か方法はある?

「仕事、おけいこ、おつきあいと、やることが多くて、寝るのがもったいない」「明日こそ早く起きて"朝活"しよう」――。

そんな頑張り屋さんに多いのが「眠り軽視タイプ」。多忙な日々のしわ寄せで睡眠時間が削られ、朝起きられない、日中眠気が取れない、集中できない、イライラするなどの不調が出る。

「これは睡眠時間が絶対的に足りないことが原因で、医学的には『睡眠不足症候群』と呼ばれる。睡眠の悩みを訴える人の中で一番多いのが、このタイプ」と滋賀医科大学睡眠学講座の宮崎総一郎教授。

日中の眠気がひどく「病気では?」と受診したら、何のことはない、睡眠不足が原因だったという人は意外に多いという。

「睡眠時間は人それぞれだが、6時間未満の睡眠でも大丈夫という短時間睡眠者は、全体の1割程度しかいない。大半の人は7~8時間は必要で、実際、7時間前後寝ている人が最も長生きするという調査結果もある」(宮崎教授)

慢性的な睡眠不足は、肥満や高血圧、糖尿病、うつ病など様々な病気の温床にもなるので、侮れない。第一、頭がぼーっとしていては、仕事の効率も低下するし、朝活どころではない。

では、自分に必要な睡眠時間はどのくらいなのか。「それを知るには、連休などを利用して好きな時間に寝て自然に起きるという生活を4、5日続けてみるといい」と宮崎教授。

朝、「よく眠った」と感じられ、日中に眠気がないなら、それがあなたに必要な睡眠時間だ。

対策法はこれ
「睡眠日記」をつけて自分の睡眠時間を知ろう
 いつ床に入り、何時に寝ついて何時に起きたか。目覚めや日中の眠気はどうだったかなどを記録してみよう。

早寝できないのなら早起きと"朝活"はあきらめよう
 朝早く起きるには、夜早く寝ることが大前提。「それができないと睡眠不足になるだけ。そんな朝活はしない方がいい」と宮崎教授

早めの設定は無駄!目覚ましは1発で起きよう
 「目覚ましを早めの時刻に設定しても、起きないのなら貴重な睡眠時間を削っているのと同じ。目覚ましは1回鳴らしてすぐに起きるのがベスト」(広島大学大学院の林教授)

タイプ3.冷え性タイプ

□手足の先が冷たい
□靴下をはかないと眠れない
□布団に入ってもなかなか寝つけない
 
このタイプの読者の悩み A.Hさん(27歳、会社員)
・冷え性を自覚しているので、お風呂に入ったら冷めないうちに寝る、布団を湯たんぽで温めるなどしている。
・ストレスは特別強く感じてはいないが、寝ているときに食いしばり、肩凝り、手の握り締めがあり、緊張しているかもしれない。

冬場は布団に入っても手足が冷たくて、なかなか寝つけない…。

今回のアンケートでも5人に1人が、そんな悩みを抱えていた。冷えが入眠を妨げる「冷え性タイプ」だ。

では、冷えているとなぜ寝つきが悪いのか。その理由を知るには、睡眠と体温の関係を押さえておく必要がある。

体温にはリズムがあり、朝から徐々に上がって夕方から夜にかけてピークに達する。そしてその後は下降に転じ、明け方ごろに最も低くなる。私たちが眠くなるのは、この体温が低くなるときだ。

通常、布団に入ると手足がぽかぽかしてきてスーッと眠りに落ちていく。この"ぽかぽか感"は体温が上がっているのではなく、実は熱を逃がしている結果。

「手足の先の血管を広げて放熱することで、体内の体温を下げている。こうして体温が急激に低下し、深い眠りに入る。これはまさに『頭寒足熱』という言葉そのもの。足を温め、脳の温度を下げている」と林教授。

ところが、冷え性の人は手足の血管がなかなか拡張しないため、放熱がうまくいかない。このため、体温が下がらず、すんなり眠れないのだ。

「冷え性の人は寝る前に少し皮膚温を上げておくと、放熱しやすくなり、スムーズに入眠できる」(林教授)

お風呂やストレッチで血流を良くするのはもちろん、寝る前に部屋や寝具を温めておくのも効果的。また、ストレスがあると血管が収縮して冷えに拍車がかかる。ストレス解消も重要だ。

対策法はこれ
ぬるめのお風呂にじっくり入ろう
 体を芯から温めるにはシャワーではなく、お風呂を。熱いお湯だと体の表面しか温まらないので、ぬるめのお風呂につかって、じっくりと体の内側からぽかぽかにしよう。

電気毛布で布団を温めておき寝るときに電源をオフ
 寒い夜は寝る前に電気毛布で布団を温めておこう。ただし、電源を入れたままだと深部体温が低下しにくく、途中で目が覚めてしまうので要注意。

タイプ4.リズム崩れタイプ

□寝る直前までテレビやパソコンを見ている
□寝る時刻、起きる時刻が不規則
□休日は朝寝坊が当たり前
 
このタイプの読者の悩み Y.Eさん(38歳、会社員)
・1カ月に1~2回は終電に乗れずタクシーで2時、3時に帰宅することがある
・残業をしていて、19~20時に眠くなることがある
・休日は昼ごろまで思いっきり寝坊をする

「寝る直前までテレビやパソコン画面を見ている」「眠くなるまで携帯をいじっている」――。今回の調査でもそんな人が多かったが、これこそ快眠の大敵。睡眠のリズムを崩してしまう。

体温が低くなると自然と眠くなるのは前述の通りだが、もうひとつ睡眠のリズムに大きな影響を及ぼすものがある。それが光の刺激だ。

夜になると、体内では体温を下げて眠るモードに導く「メラトニン」というホルモンの分泌が増える(下グラフ)。ところが、夜に光を浴びるとこの分泌が抑えられ、体内時計が乱される。

「以前は、かなり強い光を浴びないと影響は出ないと考えられていたが、最近の研究では居間の照明くらいでも30分以上浴びていると分泌が抑制されることがわかってきた」と宮崎教授。

寝る前にテレビやパソコン、携帯画面を見る、本を読む、明るい部屋で過ごす……。それだけでメラトニン分泌にブレーキがかかる。また交感神経も高ぶって目がさえてくる。結局、寝つきが悪くなり、翌朝なかなか起きられない。睡眠不足になり、休日は爆睡……。こうして体内時計がおかしくなる。

さて、あなたのリズムは大丈夫だろうか。

対策法はこれ
寝る前は照明を落としテレビやパソコンもオフに
 蛍光灯の青白い光(昼光色)はメラトニン分泌を抑える。寝る前は電球色などのマイルドな照明に。テレビやパソコン、携帯もせめて寝る1時間前にはオフに。

休日も朝寝坊はせず朝食は毎日食べよう
 「約25時間の体内時計を24時間に修正してくれるのは、朝、光を浴びることと朝食」(宮崎教授)。また、休日の寝過ぎは体内時計を乱すので、ほどほどに。

タイプ5.枕&寝室の問題タイプ

□朝起きたら、首などが痛い
□寒さや騒音でぐっすり眠れない
 
このタイプの読者の悩み S.Nさん(29歳、会社員)
・数種類の枕を試したけれど、ぴったりくるものがない。
・腕にしびれを感じることがあるのは、枕に原因があると思っている。
・起きたときの肩こりもひどい。

アンケートでは、「枕に不満がある」という人が4人に3人も。よい眠りには、枕や布団などの寝具も重要だ。

「枕は大きめで、頸椎がまっすぐになるものがいい。掛け布団は重いと寝返りがうちづらく、床面に接したところが圧迫され、体がうっ血しやすい。理想的なのは、軽い羽毛布団」と林教授。

また、寝室環境も眠りの質を左右する。「寒いと眠れないので、冬場は寝る前から室内を軽く温めておくといい。騒音が気になる場合は、窓に防音フィルムを張ったり、遮音カーテンの利用を」(林教授)。

対策法はこれ
枕を正しく使おう 頭だけでなく肩口まで載せて
 頭だけ載せるのは、肩が凝る原因に。頭、首、肩口までを支えるように枕をあてよう。それでも凝りが改善しないなら、自分に合った枕選びを。

カーテンは少し開けたままで寝る
 窓から太陽の光が入るようにしておくと、自然に目覚めの準備が進み、朝すっきり起きられる。遮光カーテンならなおのこと、実践してみて。

タイプ6.体の不調タイプ

□いびきがひどい
□日中、生活に支障が出るくらい眠い
 
このタイプの読者の悩み J.Oさん(29歳、会社員)
・毎日7時間寝ても、昼間の異常な眠気に困っている。
・寝息はするらしいが、いびきはひどくない。父と弟が睡眠時無呼吸症候群だ。

睡眠の悩みの背景には、病気が隠れていることも。「眠りに関する病気は107種類もある」と宮崎教授は話す。

代表的なのは「睡眠時無呼吸症候群」。睡眠中に何度も呼吸が止まるため深く眠れず、日中の強い眠気、集中力低下、頭痛、高血圧などを招く。「肥満、あごが小さい、扁桃肥大の人がなりやすい」と宮崎教授。このほか、居眠りを繰り返す「ナルコレプシー」、あるいはうつ病が原因のことも。心当たりのある人は、睡眠専門のクリニックで受診を。

対策法はこれ
睡眠不足かも、まずは十分寝てみよう
 深刻な病気かと思っていたら、単なる睡眠不足だったということも。まずはしっかり寝てみて、体調の変化をチェックしてみよう。

この人たちに聞きました

杉田義郎さん
 大阪大学保健センター教授。同大学付属病院睡眠医療センター副センター長も務める。「よい睡眠には昼間の過ごし方も重要。しっかり日光を浴びて体を動かすと、夜、メラトニンの分泌量も増えて快眠できます」。

林 光緒さん
 広島大学大学院総合科学研究科教授。専門は精神生理学。「睡眠そのものは自分の意志で変えられるものでもない。たとえぐっすり眠れなくてもクヨクヨせず、朝には、その日一日のいいことを考える方が得策です」。

宮崎総一郎さん
 滋賀医科大学睡眠学講座教授 日本睡眠学会理事も務める。「睡眠は大脳を休ませ、成長ホルモンをたくさん分泌して体の修復や疲労回復も進めます」。著書に『脳に効く「睡眠学」』(角川SSC新書、800円)ほか。

(日経ヘルス 大屋奈緒子、ライター 佐田節子)

[日経ヘルス2010年12月号の記事を基に再構成]

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