遊園地跡・湖畔の廃線… 夏にお薦め「探検隊遺跡」

小田急沿線に「林間駅」が多い理由

通勤電車にも歴史が隠れている。

つる舞の里歴史資料館(大和市)が制作した林間都市計画のジオラマ。分譲価格ごとに色分けしてある。真ん中右に見えるのが現在の中央林間駅(ジオラマは現在、展示していない)

小田急の路線には、中央林間、東林間、南林間となぜか「林間」と付く駅が続いている。マンションやスーパーが立ち並ぶ典型的な私鉄沿線の街並みなのになぜ「林間」なのか。調べてみると、かつて進められた壮大な都市計画の名残であることが分かった。

小田急は1920年代後半から、現在の中央林間周辺で「林間都市計画」をスタートさせた。中央林間と南林間を高級住宅地とし、東林間には工場を誘致。さらには小田原線の座間駅付近に遊園地をつくる計画だった。

実際に道路を碁盤の目状に整備し、土地の分譲も開始。野球場やテニスコートを造り、力士の養成所や松竹の撮影所の誘致にも動いた。いずれは東京から首都を移転するプランまで視野に入れていたという。

しかし昭和恐慌から戦争へというタイミングの悪さ、当時としては遠すぎたことなどからうまくいかず、計画は頓挫した。

中央林間周辺を歩いてみると、学校やゴルフ場など当時実現した施設が今も残っている。道路や広場などに計画の方向性も垣間見えて興味深い。


東京23区は日本一の温泉密集地

最後にもう一つ。

東京は実は隠れた温泉地だ。10平方キロメートル当たりの公衆温泉施設の数を表す「温泉密度」で比べてみると、東京都は神奈川県、大分県に次いで堂々の全国3位。東京23区に限ってみれば、1位の神奈川県を大きく上回る。

中央温泉研究所(東京・豊島)によると、東京23区の温泉は塩分が多い「塩化物泉」と「炭酸水素塩泉」が大半。湯の色が黒っぽいのは「植物の化石が混じっているから」。東京では「掘れば出る」状態で、昔から大田区など臨海部中心に銭湯で利用されてきたという。

江東区の「大江戸温泉物語」や文京区の「スパ ラクーア」など、東京ではここ10年ほどの間に温泉が次々掘削された。東京都にある温泉利用施設は10年で2倍近くに増えている。地下水や地盤への影響を懸念する声もあるほどだ。

温泉が出る公衆浴場は東京各地にある。歩き疲れたら温泉でひと休みしよう。(河尻定)


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