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集まれ!ほっとエイジ

2013/1/11

集まれ!ほっとエイジ

サービス付き高齢者向け住宅、評価制度は未整備

――11年10月からサービス付き高齢者向け住宅の制度がスタートしました。高齢者は賃貸住宅への入居を拒否されることが多かったのですが、これにより高齢者向けの賃貸住宅が増えていきそうですね。

米山 賃貸住宅ですから有料老人ホームのような一時金は不要で、家賃3カ月分程度の敷金があれば入れます。最低限備えなければならないサービスは安否確認と生活相談で、あとは事業者がどんなサービスを設定するか自由に決められます。これまでは、いろいろな仕組みの高齢者向け賃貸住宅がありましたが、複雑で分かりにくかったので、今回、サービス付き高齢者向け住宅に統一しました。国の補助もあり供給が増えています。

――ただ、立地が悪い賃貸マンションがサービス付き高齢者向け住宅として提供されるというケースもあると聞きます。品質が心配です。

米山 現状は、サービス付き高齢者向け住宅を格付けしたり、外部評価したりする仕組みはないので住宅やサービスについては入居前に調べることが必要です。ただ、立地が悪い賃貸マンションに高齢者向けのサービスを付加してサービス付き高齢者向け住宅に転用することがあったとしても、住宅そのものやサービスに問題がなければ、構わないのではないかと思います。

実は賃貸住宅でも空き家が増えています。08年で空き家は757万戸ありますが、その半分が賃貸住宅です。賃貸住宅は地域の需給とは関係なく、節税対策で土地のオーナーさんがつくる場合が少なくないのです。ですから供給過剰気味で、それを転用するということは空き家の活用という点では悪くないのです。

要介護度重くなったとき住み続けるのは困難

――高齢者の要介護度が上がってきたときでもずっとサービス付き高齢者向け住宅に住み続けられるかという点は不安です。

米山 サービス付き高齢者向け住宅は、高齢者の要介護度が4とか5と重い場合、あるいは認知症を発症した場合、現実問題として住み続けるのは難しいという面はありますが、そうなったときに、グループホームなど、ほかの施設に移ることをあっせんしてくれるようなことがあれば、不安はないと思います。現状ではそこまでしてくれるサービス付き高齢者住宅はほとんどありませんが。

ただ、サービス付き高齢者向け住宅でも規模が小さくてスタッフが小回りのきくサービスを供給しているようなところでは最期まで看(み)取った例もあります。

これまでも有料老人ホームや高齢者向け分譲マンションといった選択肢はあったのですが、もっと手軽に入れ、費用負担も少なくてサービスもある程度受けることができる住宅がなかったので、国はそうした住宅の供給を増やそうとしているのだと思います。

今後、プラスで付加するサービスが充実してきて、選択肢が増えてくると思います。立地にこだわらなければ家賃も安く済むので、サービスを含めた家賃が年金で賄えるという点をアピールするサービス付き高齢者向け住宅もあります。

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