「女性が活躍する会社」資生堂1位 キャリア支援多彩
女性誌「日経WOMAN」が実施した「企業の女性活用度調査」で、資生堂が総合ランキング1位となった。同社は2013年の2位から順位を一つ上げ、初めてトップに立った。2位は住友生命保険(13年5位)、3位は日本IBM(同1位)。政府が女性活用を経済成長戦略の重要な柱に据え、女性活躍推進に"追い風"が吹く中、上位には女性管理職の育成や登用に注力する企業がそろった。
業界では、13年に引き続き生命保険会社が存在感を示したほか、流通業界の躍進も目立った。
同調査は日経WOMANが創刊した1988年から不定期で実施しており、今回で12回目。上場企業など国内有力企業4183社を対象に実施。499社から回答を得た。総合ランキング10位は下表のとおり。
数値目標を設定して女性管理職を育成
1位の資生堂は、管理職に占める女性の割合が26.2%(13年10月時点)。「女性リーダー比率」の数値目標(非公開)を持ち、キャリアを主体的に考える自立心とプロ意識とを兼ね備えた女性社員の育成に力を注ぐ。12年からは企業内大学「エコール資生堂」のサイト内に、語学やマネジメントなど約80種のコースを選べるEラーニングを設けるなど、女性のキャリア支援につながるメニューも多彩だ。
2位の住友生命保険は、13年から「スミセイなでしこ計画」と銘打って、女性総合職、業務職(転居を伴う異動がない総合職)、一般職の各職種に対して、人事や上長との個別面談や研修など、それぞれ異なるキャリア支援策を講じる。
3位の日本IBMは、部長職以上の女性社員を、日本国内のみならずグローバルで活躍できるリーダーに育て上げることに力を注ぐ。候補となる女性社員を役員などの上層部が選定し、昇進・昇格の実現を後押しする「スポンサーシップ制度」を導入。女性管理職登用の数値目標は事業部単位で設定し、社長が参加する会議で進捗状況を確認する。
このほか、今年はセブン&アイ・ホールディングス(7位)とイオン(9位)が総合ランキング10位内に初めてランクイン。流通業界の躍進が目を引く結果となった。
(日経WOMAN 瀬戸久美子)
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