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最もアメリカらしいパイ菓子とは

世界のおやつ探検隊

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NIKKEI STYLE

 その昔、ヨーロッパの探検隊がアメリカ大陸で出会い虜となったのはポップコーンやチョコレートの素カカオ。いまも見知らぬ"おやつ"との出会いは、心ときめくもの。そこで、ナショジオではおやつ探検隊を結成! まずは、各国食材店やレストランがひしめく東京に潜む世界のおやつの制覇をミッションに掲げ、冒険を開始。どんな未知の味覚に出会うか、探検のはじまりはじまり~。

「アップルパイのようにアメリカ的だ(as American as apple pie)」という表現をご存じだろうか。とてもアメリカ的であることを意味する表現だ。

以前、我々おやつ探検隊が話を聞いたテキサス料理店のオーナー、クレイグ・ホワイトさんも、「アメリカの最も代表的なデザートと言えばアップルパイだね」と断言していた。

でも実は、食用のリンゴはアメリカに自生していた果物ではない。ヨーロッパからの移民が17世紀にもたらした果実だ。リンゴ酒となったり、ジャムなどの保存食にもなったりするこの果物は、開拓時代に貴重な食べ物として広まり、アメリカの代表的果物となった。18世紀のアメリカの料理本には、既にアップルパイのレシピが登場するそうだ。

そのアメリカのアップルパイを味わうべく、探検隊は横浜みなとみらいに2013年2にオープンした「バビーズ ランドマークプラザ」を訪れた。

このお店は、ニューヨークはマンハッタンにある「バビーズ」というレストランの日本支店。ハンバーガーなどの料理の他、デザートのパイを売りにしている。レシピはすべて現地と同じ。「アップルパイには、ホールで16個ほどのリンゴを使っているんですよ」と同店マネージャーの中山泰志さん。

そう言えば、アメリカに住んでいた友人が「とにかくアメリカのアップルパイって、果実がどっさり入っているというイメージなの」と言っていた。

日本のアップルパイは何層にもパイ生地が重なったパフペイストリーを使うことが多いが、アメリカのアップルパイは、ショートクラストペイストリーという、パイとビスケットの中間のような生地を使う。これをフィリングの受け皿として使うだけでなく、具の上からもかぶせるのが最もポピュラーな作り方。バビーズのパイもこのタイプで、ホールパイは、中央が小さな山のように盛り上がっている。

このタイプのアップルパイは、アメリカにレシピを伝えたと思われる「元祖」イギリスのそれによく似ている。異なるのが、イギリスの伝統的だと言われるレシピでは具を煮込んでからパイ生地に流し込むものも多いが、アメリカでは生のリンゴを生地の上に盛りオーブンで焼くのが一般的であるようであること。

「バビーズ」のパイを食べてみると、シャクっとしたリンゴの食感が残り、フレッシュな味わいが口の中に広がった。とてもあっさりしている。

さて、「バビーズ ランドマークプラザ」には、アップルパイの他に5種類のパイがある。中山さんに、どのパイがニューヨークの本店で人気があるかを聞いてみると「アップルパイがダントツで、あとはバナナモカパイとチェリーパイですね」とのこと。

一方、バナナモカパイは、生クリームであえたバナナの上にコーヒーやココアを混ぜたカスタードを載せたパイ。こってりしているのかと思ったら、こちらも甘さ控えめ。

さて、トップ3には挙がらなかったが、アメリカのパイの定番、キーライム、ピーカンメープルパイもメニューからのぞく。キーライムはアメリカ南東部フロリダ州で採れる小ぶりのライムの一種。ピーカンは、アメリカとメキシコ原産のナッツの一種だ。「王座」はアップルパイに奪われてしまったが、実はこれらこそ「アメリカの味」なのだ。

キーライムパイは、ライムの果汁と加糖れん乳、卵黄を混ぜたものを生地に流し込んだもの。生地はショートクラストペイストリーではなく、グラハムクッキーを砕いたものを使っている。香ばしく食感の残る生地が、酸味のあるなめらかなフィリングと相性がいい。

一方、ピーカンメープルパイは、メープルシロップを使ったフィリングの上にピーカンナッツが載ったものだった。「実は当初は安いメープルシロップを使ってたんですが、本店のオーナーシェフが、『メープルはいいものを使わなきゃダメ』と、日本で手に入るものを彼が試食した上で材料を変えたんです」と中山さん。

「バビーズ」では、直径28センチのパイを8等分して出している。これでもかなりボリュームがあるが「ニューヨークではこれを6等分して出しているんです」と中山さん。同店には、外国人のお客さんもよく訪れるそうだが、「料理もボリュームがあるのに、8割の方がデザートのパイを召し上がりますね。男性3人でコーヒーブレイクに来て、一人はパイだけ食べているなんてこともあるんですよ」と目を丸くする。

ここまできたら、メニューをすべて制覇しようと最後に残っていたウィスキーアップルパイも頼んでみた。これは、生のリンゴにウィスキーを回しかけて焼いたもの。砕いたピーカンナッツを混ぜたクランブル(小麦粉、バター、砂糖を混ぜて粗いパン粉状にしたもの)が載っていて、食感が楽しい。

「バビーズ」のパイを堪能しながら思い出したのが、「モック・アップルパイ」(偽アップルパイの意味)と呼ばれるもの。これは、大陸を西へ西へと移動する中、手元にリンゴがない開拓者によって発明されたのだろうと言われるお菓子。果実は全く入っていないのに、クラッカー、レモン汁などを混ぜて作ったフィリングは、まるでリンゴを使っているかのような味がするらしい。

日本でもお馴染みのクラッカー、リッツのメーカーであるクラフト・フーズの英語レシピサイトには、この「モック・アップルパイ」の作り方が出ている。これを味わえば、アメリカのフロンティア精神を追体験できるかも?

今回のおやつの生息地

バビーズ ランドマークプラザ
神奈川県横浜市西区みなとみらい2‐2‐1 ランドマークプラザ1F
電話:045-681-0306
ホームページ:http://bubbys.jp

[Webナショジオ2013年3月8日掲載]

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