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携帯プレーヤーでは物足りない 一歩上行く音楽生活

PCオーディオの魅力(下)

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NIKKEI STYLE

 ここ2~3年の間で、PCオーディオの人気がますます高まってきた。折しもの「ヘッドホンブーム」もあり、ヘッドホンで携帯音楽プレーヤーの音楽を楽しむ20~30代の若年層からも、PCオーディオに注目が集まっている。PCオーディオを含めたデジタルオーディオに関する6つのトレンドを紹介する。

【トレンド1】 デジタルオーディオのワイヤレス化

ここ1年ほどで、iPhone、iPodシリーズに対応する「Dockスピーカー」が下火になり、Bluetooth(ブルートゥース)スピーカーへと主流が移行しつつある。DockスピーカーはiPhone/iPodシリーズの音楽を聴いたり充電したりできるのが魅力だが、Dock上に設置したiPhone/iPodからでなければ操作できないのが難点。

その点、BluetoothスピーカーならiPhoneやAndroid(アンドロイド)スマートフォン(スマホ)を手元で操作しながら音楽を楽しめる。iPhone/iPodシリーズだけでなく、Androidスマホやパソコンなどさまざまな機器に対応するのもBluetoothの魅力だ。

利便性の高さや対応機器の豊富さで人気のBluetoothに対し、アップルの「AirPlay」対応機器も急速に増えている。その理由は「音質」だ。Bluetoothは非可逆圧縮方式で伝送するため音質の劣化が避けられない。一方のAirPlayは、非圧縮の「Appleロスレス(ALAC)」で伝送するため、音質が劣化しないのが魅力となっている。

AirPlayはiPhone/iPod touch/iPadシリーズのほか、パソコン上のiTunes(Windows/Mac対応)で利用できる。PCオーディオの定番再生ソフト「Audirvana」(Mac対応)でも利用可能だ。AirPlayはCDを上回る高音質のハイレゾ音源の伝送には対応しない(CD音質にダウンサンプリングされる)が、手軽に高音質で楽しみたい人にはお薦めの機能といえるだろう。

BluetoothとAirPlayは、どちらもAVアンプやホームシアタースピーカーなどへの採用が急速に進んでいる。

【トレンド2】 クラウド型音楽サービスが日本上陸

音楽配信サービスの新しい流れとして、「クラウド型サービス」が日本に上陸し始めた。その一つがソニーの「Music Unlimited」だ。「Music Unlimited powered by Qriocity」として英国、アイルランドで2010年10月にスタートし、日本には2012年7月に上陸した。パソコンやスマホ、タブレット、ソニー製のテレビやAVアンプ、PlayStation 3やPlayStation Vitaなどでも聴けることから話題になった。

そのほかにも、アマゾンが同社の「MP3ストア」で購入した楽曲をクラウド経由でどこからでも聴ける「Amazon Cloud Player」の日本版を2012年11月に開始(米国では2011年3月に開始)した。2500万曲以上の中から購入した楽曲を、パソコンやスマホ、タブレット、アマゾンのタブレット端末「Kindle Fire」などで再生できるというサービスだ。

ネット経由で音楽を楽しめるという意味では、インターネットラジオも忘れてはいけない。世界中には大小数万局以上のインターネットラジオ局が存在しており、AVアンプでの採用も進んでいる。

【トレンド3】 若年層のファンが増加

ここ数年、イヤホン/ヘッドホンの人気が続いている。一般的なユーザーが利用しているヘッドホンは数千円程度が主流だが、音質を追求するユーザーの多くは1万円を超えるヘッドホンを利用している。数万円もする高級ヘッドホンも人気だ。

現在のヘッドホンブームを支えているのは、多くが20代から30代の比較的若いユーザーだ。最初は数千円程度のヘッドホンからスタートしても、1万円台、3万円台と聴き比べていくうちに機種数が増え、10万円以上の高級機にまでエスカレートするユーザーも少なくない。

ヘッドホンの音質にこだわるユーザーが次に向かうのが「ヘッドホンアンプ」だ。当初アナログアンプが中心だったが、最近ではiPhoneからのデジタル入力に対応するUSB DAC(USBでパソコンに接続し、デジタルの音楽データをアナログ信号に変換してスピーカーやヘッドホンに出力する機能)内蔵ポータブルヘッドホンアンプが人気となっている。

携帯音楽プレーヤーとして多くの人が利用しているのはiPhoneやiPod touchだが、最近ではハイレゾ音源対応のプレーヤーも登場。アイバッソオーディオの「HDP-R10」や、アイリバーの「Astell & Kern AK120」などがポータブルオーディオファンに注目されている。このようにポータブルオーディオの世界もかなりの高級製品が登場し、ファンに支持されている点が興味深い。

【トレンド4】 DSD対応が進む

デジタルオーディオにまつわるキーワードの中でも、特にオーディオファンを中心に注目されているのが「DSD(Direct Stream Digital:スーパーオーディオCDが使用している録音・再生フォーマット)対応」だ。

その背景にあるのが、USB経由でDSDデータを伝送する「DoP(DSD over PCM)」技術の確立だ。これはWAV形式のデータをコンテナ(容器)にしてDSD形式のデータを送信するというもの。従来はUSBでDSDを伝送する規格が「ASIO 2.1」(Mac非対応)しかなかったのだが、DoPの登場によって、多くのUSB DACがDSD再生に対応できるようになった。

DoPによる伝送はWindowsの場合、再生ソフト「foobar2000」に外部コンポーネントを追加することで可能になる。Mac OS Xであれば「Audirvana Plus」などが対応しているため、OSを問わずDSDネイティブ再生が可能になる。

コルグのDSD対応USB DAC「DS-DAC-10」はDoP非対応(ASIO 2.1対応)で、Macは独自再生ソフト「AudioGate」のみ対応となっている。ティアックの「UD-501」のように、DoPとASIO 2.1に両対応するUSB DACなどもある。互換性の面から見ると、今後はDoPが主流になっていくことだろう。

先ほど紹介したBluetoothやAirPlay、インターネットラジオなどと同様に、AVアンプにもDSDネイティブ再生をうたうモデルが増えている。

DSD方式はスーパーオーディオCD(SACD)に採用されている方式のため、HDMIケーブルでDSDデータを伝送する規格が策定されており、HDMI経由でのDSDネイティブ再生(SACDプレーヤーからの入力)は多くのAVアンプが対応している。しかし、最近ではUSBメモリーなどに記録したDSDファイルをネイティブ再生できるAVアンプが増えており、ネットワーク経由でのDSD再生に対応するモデルも出てきている。

AVアンプはメーカー各社が搭載機能の豊富さを常に競っているため、今後DSDのネイティブ再生に対応するモデルが増えていく可能性は高い

【トレンド5】 USB DAC内蔵アンプが続々登場

PCオーディオをこれから始めてみたいという初心者にとってうれしいトレンドが、手軽に使えるUSB DAC内蔵アンプの登場だ。

すでにお気に入りのオーディオシステムを持っている人なら、それとパソコンをUSB DACで接続すれば済む。しかし、オーディオシステムを持っていない人の場合はそうはいかない。新たに購入する場合、プリメインアンプは大型サイズのモデルが多いため、「部屋に置きたくても家族の同意を得られそうにない」という人も多いはずだ。

その点で、USB DAC内蔵の小型プリメインアンプは多くの人にお薦めできる。USB DAC内蔵の先駆けとなったのは、ティアックが2011年11月に発売した「AH01」だ。同社は24ビッ ト/192kHz対応の「AI-501DA」や、ミニコンポ的に使えるネットワーク対応のUSB DAC内蔵アンプ「NP-H750」なども販売しており、コンパクトなPCオーディオにかなり力を入れている。

ほかにもオラソニックが「NANOCOMPOシリーズ」として、ジャストCDサイズのコンパクトなオーディオシステムを販売している。24ビット/96kHz対応USB DAC搭載プリメインアンプ「NANO-UA1」を筆頭に、CDトランスポート「NANO-CD1」や24ビット/192kHz対応のUSB DAC「NANO-D1」などをラインアップして新たなユーザー層を開拓し始めた。

オンキヨーの「A-9000R」やパイオニアの「A-70」などのように、いわゆる"ピュアオーディオ"向けプリメインアンプにもUSB DAC搭載の流れが出てきた。これからアンプやスピーカー、USB DACなどを一通りそろえたいという人は、これらも視野に入れて選ぶといいだろう。

【トレンド6】 ネットワークオーディオに人気上昇の気配

携帯音楽プレーヤー+高級ヘッドホンで楽しむ若年層のオーディオファンや、アナログレコードやSACDなどを楽しむ古くからのオーディオファンなどに注目されているPCオーディオ。しかしデジタルオーディオに慣れていない後者のオーディオファンからは、「PCオーディオは難しい」という声も聞かれる。

特にWindowsパソコンで主流の再生ソフト「foobar2000」は、iTunesなどに慣れたユーザーには取っつきにくい印象がある。

そういった点も含めて、ネットワークオーディオプレーヤーが注目されている。CDのリッピング(楽曲をデータ化すること)や、ハイレゾ音源配信サイトからダウンロード購入する操作などにはパソコンが必須になる。しかしNAS(ネットワーク接続ハードディスク)に楽曲を保存しておけば、パソコンを起動せずに音楽を楽しむことができる。スマホやタブレットから操作できるプレーヤーも多いため、操作性もPCオーディオに比べて良い。

DSDファイルのネットワーク配信が可能なバッファローのNAS製品「LS421D」なども登場したことで、ネットワークオーディオプレーヤーの人気がさらに高まりそうだ。またAVアンプにも、ネットワークオーディオプレーヤー機能を搭載するモデルが数多くある。AVアンプでPCオーディオとネットワークオーディオの両方を始めるというのも一つの手だろう。

(IT・家電ジャーナリスト 安蔵 靖志)

[ムック『これ1冊で完全理解 PCオーディオ2013-2014』(日経BP社)を基に再構成]

[参考]日経BPパソコンベストムック『これ1冊で完全理解 PCオーディオ 2013-2014』(2013年8月29日発売)では、手持ちのパソコンに専用の周辺機器やソフトを組み合わせるだけで、驚くほど高品質なサウンドが簡単に手に入る「PCオーディオ」の世界を紹介。CDを超える音質のオーディオシステムの基礎や構成法、DACやスピーカー、イヤホン/ヘッドホンの徹底レビュー、お薦めの「ハイレゾ音源」の入手法など、初心者から上級者まで役立つ情報をカバーしている。

これ1冊で完全理解 PCオーディオ 2013-2014 (日経BPパソコンベストムック)

著者:麻倉怜士、ほか
出版:日経BP社
価格:1,260円(税込み)

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