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進学実績躍進「堀川の奇跡」 京都はなぜ教育熱心なのか

2012/11/8

部長 厳しい受験勉強をしないまま高校に入れるので、公立高校の大学進学実績がともなわず「18の春に泣く」と批判する声があった。

■経済界も教育熱心、シニアも地元で貢献

「生き方探究館」では、社員・職員と消費者の役割を交代しながら経済の仕組みを学ぶ(京都市上京区)

太郎 京都は教育の重要性について熱く語る企業トップが多い印象があります。京都経済同友会も職業教育に熱心で、会員企業のトップが地元の大学に出向いて講義をしていますね。

京子 そうした思いを具体的な形にしたのが「生き方探究館」です。2007年に堀場製作所の堀場雅夫最高顧問と門川大作京都市長(当時は教育長)の発案のもと、廃校を活用して作られました。

部長 勤労意識の育成、キャリア教育を目的としたプログラムを公立校の授業の一環として提供している施設だな。小学校高学年向けの「スチューデントシティ」は働く人と消費者それぞれの立場を理解するための体験学習で、中学生向けの「ファイナンスパーク」は1カ月の収入と支出を計算して家計のやりくりの大変さを感じてもらう内容だ。

京子 ユニークなのは、地元企業を中心に40社以上が体験学習の舞台となるブースを構えている点でしょう。京都銀行や和菓子の井筒八ッ橋本舗(京都市)のブースなどは、本物のお店そっくりですよ。

京都市内の全学区で「見守り隊」のメンバーが通学路に立つ(京都市中京区)

部長 ブースや教材の設置費用は協力企業が負担している。運営面でも、企業の社員や市民から公募した200人のボランティアが先生役や先輩社員役として体験学習に参加しているんだ。

太郎 ああ、そういえば朝の通学時間帯に会社の前を通ると、ボランティアらしき人が交差点の近くに立って子どもを見守っていますね。

京子 「通学見守り隊」ですね。京都市内のすべての学区がボランティアを組織していて、延べ人数は2万人にのぼります。共働き世帯が多い地域では、保護者よりも退職後のシニアらが中心になっているようですよ。

部長 京都では明治新政府の学制発布の3年前、1869年(明治2年)に市民が私金を出し合って各地に「番組小学校」を作った。地域の教育のためにお金や知恵、さらには労力を惜しまない文化があるな。

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