健康管理もスマホで サービス充実、自動記録で「長続き」

体を健康に保つため、スマートフォン(スマホ)やパソコンで体重などの健康関連データや運動、食事などの情報を管理する人が増えている。安価な通信機能を搭載した健康機器や、データを保存・閲覧できるWebサービスの登場も追い風となっている。IT(情報技術)を使って、手間をかけずに健康を管理できる時代がついにやってきた。

体に携帯型のコンピューターを装着し、健康状態を24時間管理する――。かつては夢物語とされていたことが、スマホの普及や通信対応の健康機器、健康を管理するWebサービスの登場によって容易に実現できるようになった。

健康の3大要素である、「食事」「運動」「睡眠」の管理も簡単だ(図1)。日々の食事では、専用アプリで写真やメニューを記録するだけで、栄養バランスや摂取カロリーを把握できる。運動の量や成果を測定し、それらを記録するアプリや健康機器も充実してきた。最近は睡眠の深さを測れるアプリや製品が人気だ。これで「24時間の測定環境が整った」(オムロン ヘルスケア営業戦略部の富田陽一氏)という。

図1 パソコンやスマホを使った健康情報管理の主な用途は、体重や血圧など基本的なデータの記録、痩せるのに有効な食事の管理、運動の量やパフォーマンスの管理、睡眠の深さの管理の4つだ。高機能なWebサービスや、高精度のセンサーが組み込まれたスマホや健康機器の登場が、これらの健康情報管理の利便性を大きく高めた

自動記録だから長続きしやすい

図2 通信対応の健康・医療機器が登場し、パソコンやスマホに健康データを転送できるようになった。これらのIT機器を介してデータを保存できるWebサービスも増え、個人が容易に健康データベースを構築できるようになった

利用者が多いのはスマホ用の健康アプリである(図2)。無料、あるいは低料金なので、気軽に使える。ただし、データの手入力が必要だと、それが面倒で長続きしないケースが少なくない。スマホやパソコンと通信できる健康機器を使い、Webサービスに自動記録する形だと継続しやすい。

こうした機器やサービスを提供してきたオムロンは、「スマホへの対応によって自社のWebサービスへの新規会員数の増加ペースが2倍弱に増えた」という。オムロンが健康機器とデジタル機器の間の通信に安価な非接触IC(集積回路)カード技術を使うのに対して、タニタは多様な無線方式に対応している(図3)。

図3 オムロン ヘルスケアは自社の健康・医療機器向けにデータ記録サービスを自ら提供する。タニタは自社サービス「からだカルテ」のほか、各社のサービスとも連携する。一方、健康データの相互活用を目指す業界団体「コンティニュア・ヘルス・アライアンス」はあらゆる機器やサービスの連携を目指している
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