アイドルの劇場公演が公演数増加の一因

一方、公演数ランキングでは、AKB48が189回で1位となった。公演数2位には、先の総選挙で1位に輝いた指原莉乃率いるHKT48。以下SKE48、NMB48と続いた。

AKBグループが公演数で上位を占めているのは、自前の「劇場」で開催している公演が集計に加わっているから。近年は人気のため、AKB48の秋葉原の劇場公演のチケット倍率は100倍を超えるといわれている。

5位には125回で氷川きよしがランクインした。ソロのアーティストでは1位の成績となった。彼の強みは、なんといっても年配の支持層が多いこと。そのため、平日にもかかわらず1日2回の公演ができる。彼のコンサートは、昼の部(14時~)と夜の部(18時~)の2回公演が基本のパターンとなっている。

CMでも大活躍のゴールデンボンバーは10位に入った。ボーカルの鬼龍院翔の喉の不調で、4月まで活動を休止していたが、リハビリ終了後の5月より、47都道府県をまわる55公演のロングツアーを決行している。

大きな収入源となるアーティストグッズ

今回の調査結果を踏まえて、コンサートプロモーターズ協会(ACPC)に最近のライブの動向について聞いた。事務局長・今泉裕人氏は「ライブ市場はここ何年も右肩上がりの状態が続いている」という。

事実、2012年は動員数で3000万人を突破し、公演数でも2万回を超えている(下のグラフ参照)。CDが売れないと叫ばれる昨今において、コンサート産業は確実に大きくなっている模様だ。

それには2つの理由があるという。ひとつは、アーティストの活動の軸足がCDをリリースすることから、ライブにシフトしていることだ。CDが売れないのなら、ライブでチケットを売っていこうという発想である。

もちろんチケット代の売り上げも大きいのだが、物販と呼ばれるグッズの存在も見逃せないという。「一般的に7000円のチケットのライブだと、5000円はグッズにお金を使ってくれるといわれている」(今泉氏)。実にチケット代の7割を、グッズ代として費やしてくれるというのだ。

2つ目は、50歳以上のお金や時間に余裕のある年配層がライブに多く足を運んでいることだ。ライブは若い人たちの文化という概念が変わってきているのも事実。そしてまた、オーバー50動員ランキングで見たように、年配層が行きたくなる、キャリア組アーティストの活動も目覚ましい。

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会場の問題が今後のライブ市場の課題
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