マネー研究所

もうかる家計のつくり方

ためたつもりが甘かった 入学後が怖い教育費貧乏 家計再生コンサルタント 横山光昭

2014/4/9

「家計の変わり目」でもある4月。新入学もそのきっかけの一つで、昨年9月に相談に来られたのがパート勤めのHさん(36)でした。長女(12)が希望していた私立中学校に入学。年間120万円以上かかるという学費も会社員のご主人(38)と計画的に準備してきたのに「5月ごろからやりくりがうまくいかなくなって……」と、早くも壁にぶつかってしまったそうです。

教育費対策は万全のはずでした。貯蓄に努めてきたのに加え、Hさん自身が長男(5)を幼稚園でなく保育園に預け、パートで働くことにしたのも長女のためです。パート収入は手取りで7万円ほど。長男も春から小学生ですから、これからさらに増える教育費に備える狙いもありました。

ところが想像以上に支出が膨らんでいったのです。「みんな行ってるから」と長女を塾に通わせ、2万3000円の月謝が必要になりました。さらにスマートフォンも持たせました。長女がずっとほしがっており、「帰りが遅くなることも多くなるから」という理由からです。すると友達とアプリや動画を楽しむため、結果的に家庭全体で1万円近く通信費が増えました。

学校でも、学費以外に結構なお金がかかります。教科書や学習用具、辞書・参考書などで5万円超。バスケットボールの部活動を始めると、さらにジャージーやユニフォーム代、遠征や試合の交通費も必要です。「入学前に必要なものはすべてそろえたつもりだったし、私立とはいえ中学校は義務教育だから教科書代などもそんなにかからないと思っていた」のに、大きな誤算でした。

家計の足しに始めたパートの収入も、あっという間に消えていきます。長男の保育園の基本料金は6万4000円。しかしパートの残業による延長保育や、長女の部活の付き合いなどで週末預けることも増え、7万円に膨らむようになったのです。自治体から3カ月に1度、7万5000円ほどもらえる補助金も長女の出費で残らなくなる状態でした。長男の保育料を含めた教育費は15万円に急増したのです。

「私が働いていることに意味はあるのか」。パート勤めが収入どころか支出を増やす一因になってしまい、苦労が報われないHさんは悩んでいました。200万円あった貯蓄も、わずか半年で38万円になるまで切り崩しています。家計を立て直さなければ――。そんな決意で私のところに相談に来たのです。

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