地下街レトロ対決 消えた神田、現役最古は…東京ふしぎ探検隊(11)

銀座とは思えないレトロな地下街

銀座三越の隣にある古びたビル。この下に、三原橋地下街がある

神田・須田町の地下街がなくなった今、残っている地下街の中で最も古いのが、東京・東銀座にある「三原橋地下街」だ。歴史をひもとくと、興味深い事実が浮かび上がってきた。

地下鉄日比谷線東銀座駅から地上に出ると、三原橋という名前の交差点がある。そこから北西に少し歩いたところに「三原橋地下街」はある。ほとんどの地下街が駅とつながっているなか、ここは独立した空間となっていて、地上から直接階段で出入りする。地下街のさらに下に地下鉄の銀座駅と東銀座を結ぶ地下通路があるが、そこともつながっていない。

階段を下りると、そこには不思議な空間が広がっていた。昭和にタイムスリップしたかのようなたたずまいの飲食店、古びた映画館。突き当たりにある階段からは外光が入り、一般的な地下街とは違った空気に包まれていた。とても銀座とは思えない。

地下街には7つの店舗と3つの映画館がある。「三原」という店が2つあるのが気になる。さっそく、入ってみた。

「季節料理 三原」は16席ほどのこぢんまりとした小料理屋。仕込み中の女将(おかみ)によると、1970年に先代から店を引き継いだという。先代の時代も合わせると、この地下街に昔から残っているのはもう一つの「三原」とここの2店舗だけだとか。「みんな余裕がなくなってきたよねえ」。女将はぽつりとつぶやいた。

地下街の天井に残るアーチ状の橋桁。東日本大震災でも無事だったという

もう一つの「カレーコーナー 三原」では、話し好きの店主がいろいろと教えてくれた。「季節料理 三原」の先代とこの店主は親戚だという。驚いたのは、ここが昔は川の底だったということ。「その証拠に今も橋桁がそのまま残っているんですよ」と店主。確かに、階段のところにはアーチ状の鋼材が見える。どういうことなのか。

エンタメ!連載記事一覧
エンタメ!連載記事一覧