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ネオン・看板が消える!? 京都、新景観規制まで1年

2013/6/6

京都を代表するユニークな政策が、歴史的な風情がある美しい古都の景色を守るための「景観政策」。新たな局面を迎えつつあるようです。

【登場人物】

東太郎(あずま・たろう、30) 中堅記者。千葉県出身。人生初の「関東脱出」で京都支社に転勤し半年。取材時もオフの日も突撃精神で挑むが、時に空回りも。取材先の窓からの眺めに見とれてしまい、入室してきた相手に笑われた経験が何度かある。

竹屋町京子(たけやまち・きょうこ、25) 支社の最若手記者。地元出身、女性ならではの視線から、転勤族の「知識の穴」を埋める。支社ビルの屋上からは送り火の「大文字」「左大文字」が見えるが、職場フロアの窓からはビルしか見えず「イマイチ」。

岩石巌(がんせき・いわお、50) 支社編集部門の部長。立場上、地元関係者との交遊も広く、支社で一番の「京都通」を自任する。積雪があった日の、東山の風景はまるで水墨画。知人には「寒いのは京都だけじゃない。観光客が少ない冬にこそ、遊びにおいで」とアピール。

(登場人物はフィクションです)

■厳しい規制へ、残り1年

東太郎 暑さで仕事がはかどりません。取材先に向かうだけで汗だくで。

岩石部長 梅雨の時期は湿度も上がるしな。

竹屋町京子 なるべく建物の日陰を歩くよう心がけています。日焼けも嫌ですし。

太郎 同じく。

京子 そういえば最近、ビルや店舗の広告塔や看板が変わったり姿を消したりするのが目につきませんか?

太郎 三条京阪にある老舗食堂の看板も、以前より小さくなってたなあ。

部長 おっ、あそこの常連か? たいした観察眼だ。条例改正の影響だな。屋外広告のデザインや大きさ、高さ、色などについて、2007年に規制を強化したからな。

太郎 「新景観政策」というヤツですね。建物の高さ制限も強化して、全国的にも知られています。企業のコーポレートカラーも対象なので、観光客にも「全国一緒かと思っていたコンビニや銀行、ファミレスの看板の色が京都は違う」とネタにされます。でも、なぜ今になって変化が?

部長 ユニークな政策だけに、長い経過期間を置いてたんだ。来年8月末までで、これを過ぎると強制撤去の対象になる。残り約1年となり、いよいよ対策に乗り出す事業者が増えたというわけだ。

京子 条例改正時は資金難の中小事業者の反発もあり、大論争だったそうですね。飲食店の入り口でよく見かける、ピカピカ光ってる点滅式の照明もアウト。オフィスビルでも屋上の看板や窓を隠すような看板もダメですし。

花街・先斗町(京都市中京区)も街並みに配慮して是正に取り組む(右は現在、左は昨年3月)
三洋化成工業も条例に従い、昨秋に本社の屋上看板(写真左)を撤去した(右は撤去後)

部長 東京からの新幹線で鴨川を渡るときに左手に見えるのが、三洋化成工業の本社だが、屋上にあった社名看板も昨秋に撤去された。「ああ、京都だなあ」と感じるおなじみの風景だったから、一抹の寂しさもある。

太郎 普通は京都タワーか東寺の五重塔じゃないですか?

部長 経済記者の性なんだよ。

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