日本の冬の寒さを左右する異国の海水温気象予報士 伊藤みゆき

気象庁が11月22日に発表した3カ月予報では東日本・西日本の冬(12~2月)の気温は、「平年並みか低い」という見通しになりました。それまでの暖冬傾向から一転、寒い冬になる確率が高くなっています。

沖縄から関東甲信地方にかけての確率予報は、これまで「(平年より)高い40%・並40%・低い20%」と、寒い冬になる確率が2割でしたが、最新の予報では「高い20%・並40%・低い40%」と寒い冬になる確率が4割となってしまいました。この予報変更の原因は何なのでしょうか?

前回の記事でも書いたように、季節予報には空気の流れだけでなく、海の状態も関わってきます。

その大きな例が「エルニーニョ現象」です。エルニーニョ現象とは、遠く南米ペルー沖の海水温が例年より高くなる現象。これにより、赤道付近で発生する雨雲のエリアが変わってきます。結果として、日本付近は冬型の気圧配置が長続きせず、暖冬傾向になるとされています。

エルニーニョ現象が発生すると、日本付近では、冬季は西高東低の気圧配置が弱まり、暖冬傾向となる(気象庁HPより)

気象庁では南米ペルー沖の海水温などを監視をしており、毎月10日前後に「エルニーニョ監視速報」を発表しています。9月末に冬の季節予報を発表する段階では、冬の間はエルニーニョ現象が続くとみられていました。