現役保育士が明かす「こんな親、実は困る!」保育士本音座談会(1)

お迎え前のお買い物は基本・禁止。レジ袋は隠すのがマナー

―― でも、保育園に行く前にスーパーに立ち寄って、買い物した荷物を園に持っていくと怒られますよね。

加藤 保育園は「勤務時間+通勤時間に子どもをお預かりする」場所なので、買い物などの仕事に関係ない用事は基本ルール違反なんです。……でも、正直言うと、忙しい親の気持ちも分かります。要は隠していただければいいんですよ。

佐伯 やっぱり保育士だって、レジ袋が見えたら「あっ!」って思っちゃいます。例えば、園の外に停めた自転車のカゴに置いてくるとか、「仕事の出先で買ったんです」とか「昼休みに……」と言っていただけるだけでもいい。仕方ないのは分かりますけど、堂々と持ってこられると「時間があったのね。だったら、一刻も早く、子どもを迎えに来てあげればいいのに」って思ってしまいます。実際、お迎えの時間になると、泣き出す子どもだっているわけですから。

ルールはルールですが、結局、現場では人間対人間のコミュニケーションです。「ルールですから!」と怒る保育士はいないと思います。お母さん・お父さん側にもお気遣いいただけると嬉しいです……。

加藤 あと困るのは、お迎えに来た時点で力尽きて、廊下に座り込んじゃうお母さん。

佐伯 そうそう、ドアの前で「疲れた~」、夏には冷房の前で「涼しい~」って動かなくなっちゃう方いらっしゃいますよね(笑)。お気持ちはすごく分かるのですが、こちらはまだ仕事中。保育上の安全を守るためにも、廊下などの通り道で立ち止まるのはやめていただきたい。

困るのは、“しつけ放棄”と“怒れない親”

加藤 一番困るのは、しつけを園任せにする親ですね。トイレトレーニング、文字の練習、算数の計算…、とにかくなんでも園に要求してばかり。僕らに全部任されるとしんどいですよね。例えば、離乳食もそう。初めて食べさせる食材を園で試して何かあっては困ります。最初におうちで食べさせてみてほしいのですが、なかなかやってくれない。

また、家ではいつも紙オムツを使っておいて、「保育園ではパンツを履かせて、ちゃんとトイレトレーニングしてください」と言われたり。そういう親の子どもは「家ではオムツにしていいのに、保育園ではトイレに行かないといけないの?」と、混乱してしまう。可哀想なのは子どもです。

これと同様に、もっと保育園で遊んでいたいと「泣けば自分の思い通りになる」と思っている子どももいます。泣かれても、わめかれても親がダメと言わなきゃいけない時はあるんですよ。親がそれをちゃんとやらないと、子どもは親に甘える。親を試すんですよ。保育士は、泣き叫んでいる子どもに対してそこまで怒れません。