快走する「チャリガール」、「おしゃれ」「体験」が後押し女ゴコロとエコの謎牛窪恵

乗ってみて初めて便利さを実感

「GIANT PRESENTS自転車女子力向上ツーリング」は、東京・青山にある自転車通勤者のための交流施設「ファンライドステーション」(アールビーズ)との共同企画によるイベント。二子玉川の店で自転車の基礎知識などを学んだ後、ジャイアント製のレンタル自転車で青山までツーリングするという内容で、告知してからわずか3日間で定員を上回る応募があった。

「実際に体験してみたい」と考えるチャリガール、もしくはその予備軍が、それだけ多い証拠だろう。

一方で、近年「エコ」は、堅実、日常、積み重ねといった身近なイメージに近づいている。それだけに、敷居が低く「今日からできそう」「いまよりちょっとステキ」くらいのエコがちょうどいい。

凸版印刷の「女性のエコロジーに対する意識と行動調査 追跡編」(2009年)からも、「日常の中で、できる範囲でエコ」の思いがうかがえる。「エコ関連活動への意図」を聞いたところ、「日常簡単にできることで貢献したい」が86%でトップだった。「多少の不便は我慢する」と積極的な姿勢を支持する声も65%と多かったが、これを大きく上回った。「エコに積極的な企業の商品購入で応援」(52%)も、「環境取り組み団体などに参加して貢献」(24%)より多い。「何が何でもエコ」と大上段に構えるのではなく、「毎日の暮らしをより堅実に、快適にできるなら」ぐらいのニュアンスが強いのだ。

「最近デビューしたばかり」というチャリガールは、こんな風に話していた。

「最初はエコとか健康のつもりで乗り始めたけど、例えば銀座や渋谷でショッピングするときも小回りが利いて、かえって電車より便利。それを実感してから、より(自転車に)ハマるようになった」

生活の中のエコがもたらす便利さや楽しさを、気軽な“体験”によってアピールしていけば、女性の間でも「堅実に、快適にエコ」の意識が今以上に高まるのではないだろうか。

牛窪恵(うしくぼ・めぐみ)
1968年東京生まれ。日本大学芸術学部卒業後、出版社勤務を経て、フリーライターとして独立。2001年4月、マーケティング会社のインフィニティを設立。『男が知らない「おひとりさま」マーケット』、『ただトモ夫婦のリアル』(いずれも日本経済新聞出版社)、『おゆとりさま消費』(アスキー・メディアワークス)など著書多数。

[ECO JAPAN 2011年6月10日掲載]

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