快走する「チャリガール」、「おしゃれ」「体験」が後押し女ゴコロとエコの謎牛窪恵

数年前から注目されていた「チャリ通(自転車通勤)」の波が、震災を機に再び到来している。若い女性からも、「チャリ通、始めました」「おしゃれな自転車を探してます」といった話を聞くようになった。山ガールならぬ、「チャリガール」だ。

チャリガールたちに人気の店やサービスを取材すると、女ゴコロとエコの関係が見えてきた。

タブーに挑んだ白亜の店舗

床も壁も色を白で統一したジャイアントストア二子玉川店

「ニコタマ」の愛称で知られ、おしゃれな女性に人気の街、東京・世田谷区の二子玉川。駅から徒歩2~3分のところに、カラフルな自転車を宙を走るように展示したガラス張りの一軒家が建つ。自転車販売台数世界1位のスポーツ自転車メーカーの日本法人ジャイアント(川崎市)が運営する専門店「ジャイアントストア二子玉川」だ。

店に入った瞬間、「明るい」と感じるのは、床も壁も色を白で統一しているから。車輪の跡がつきやすい「白い床」は自転車店ではタブーとされてきたが、「おしゃれさ」を優先したとのこと。私たちが取材したチャリガールも「カフェかと思った」「アパレルショップと間違えた」と言うように、アパレルのセレクトショップのような作りなのだ。

2階には女性向けフロアがあり、アジア女性の体型に合わせたスポーツ自転車やウエア、アクセサリー(付属品)などのほか、コスメ(化粧品)まで揃う。自転車にまたがった姿が見える大きな鏡を設置しているのも特徴である。女性が「この自転車を買って、乗っている私」をイメージしやすいように設置したのだという。

この、「具体的にイメージさせる」が女ゴコロをつかむ重要なポイントになる。

一般に女性は、スペックよりもモノと自分との関係に関心を持つ。機能や特性を事細かに説明されるより、「カワイイ」と共感できたり、「それを手に入れたら、こんなステキなことがある」とシーンをイメージできたりする方が、ココロが動く。ジャイアント業務推進室の栂瀬雅月氏も、「女性にモノを売るには、いかに『そのモノがある生活』を具体的に想像させられるかどうか」と話していた。

女性の憧れである、あのラグジュアリーホテルも、2010年9月、宿泊者向けに自転車のレンタルサービスを開始した。

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