就活・婚活の次は「妊活」 若い時から始める出産計画少子化ジャーナリスト 白河桃子氏

急激な少子化が社会に歪(ひず)みをもたらし、高齢者の支え手が不足するという深刻な問題を招いている。少子化の流れを一刻も早く止める努力が必要だ。少子化ジャーナリストの白河桃子氏は、就職難で若い男女が結婚しにくくなり、出産も減ってしまう……という流れを断ち切るため、「就活」「婚活」「妊活」に力を入れるべきだと強調する。

子供に関心持てば「持続可能社会」に目が向くはず

しらかわ・とうこ 少子化ジャーナリスト、作家。日本家族社会学会会員、文教大学生活科学研究所客員研究員。東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。女性たちのライフデザイン、未婚、晩婚、少子化がテーマで、膨大な取材量には定評がある。大妻女子大「ライフデザイン」講師。近著に「女子と就活 20代からの就、妊、婚、講座」(白河桃子・常見陽平共著、講談社新書ラクレ)がある。

――なぜ、少子化は問題なのでしょう。

白河 人口が緩やかに減れば対処できるのですけれど、急激に減ると、社会のいろいろな制度が対応できず、崩壊してしまいます。

いまの少子化の原因は、結婚しない人が増えているということなんです。結婚しない理由の一つに経済問題があります。経済的に自立できず、親と同居して、そのままどんどん高齢化していく。親の年金を頼って生活しているので、親が亡くなったときは生活できなくなります。

私がこの問題に一生懸命になっているのは、子供を持ち損なった経験があるので、後から来る女性に注意を喚起しておきたいと思うからです。そして、子供のいない人は、どうしても社会の問題に目が向きにくくなります。未来が、子供の未来だと思うと人間は社会の問題に目覚めて、持続可能な社会をつくることに目を向けやすくなると思います。

結婚促す“お節介”システムはなくなった

――少子化対策は、単に働く女性が子供を預けられる保育施設を整備するだけではだめ、と白河さんはおっしゃっていますね。

白河 「婚活」という言葉がはやって、一番収穫があったと思うのは、「結婚したくてもできない」という人たちがたくさんいるということを理解してもらって、政府の予算がついたことです。33の都道府県が結婚支援の取り組みをしています。

――どんな支援をしているのですか。

白河 主に3つのことをやっています。一つが、場を設けるということ。県主催の婚活、お見合いイベントなどが開かれています。1対1の登録制のお見合いに着手している自治体もあります。もう一つは、意識改革。「自分磨き教室」や「お料理教室」などを開いています。

――昔は結婚の世話をする人がいて、縁談を持ってきたものですが。

白河 昔は地域社会や会社に、若い人たちを結婚させようとするシステムがあって、若い人たちは、ベルトコンベヤーに乗るようにして就職し、結婚し、子供をつくっていました。ところがそのベルトコンベヤーは壊れてしまいました。地域社会にもそういうお節介はなくなりました。何よりも社内恋愛が減ったことが日本の結婚に大きな打撃を与えています。