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1日1食、ベルギー人はやっぱりチョコが大好き

世界のおやつ探検隊

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NIKKEI STYLE

はるか昔、学生時代に友人とヨーロッパ各国を周ったことがある。貧乏旅行の中で印象的だったのが、ベルギー(ベルギー王国)のユースホステルの朝食に出たショコラ・ショー(ホットチョコレート)で、貧乏学生にはとてもぜいたくな飲み物に思えた。

その後、他の国では1度もそんなすてきな甘い朝食の飲み物に出会わなかった。だから、社会人になってベルギーには多くの高級チョコレート専門店があるのだということを知る前から、おぼろげに「ベルギーはチョコレートの国」というイメージが頭の隅に深く刻まれたような気がする。

でも、そんな風にチョコレートでは抜群の知名度を誇るベルギーなのに、この国のお菓子といって日本人が思い描くのは、他はワッフルぐらいなんじゃないだろうか。美食大国フランスの隣国なのに、かの国のお菓子に対するイメージの広がりはあまりに乏しい。そもそも、本当にベルギーは、他のお菓子を押しのけて、チョコレートやワッフルの国といっていいんだろうか。

疑問を解決すべく、ベルギー観光局ワロン・ブリュッセルの日本支局長ダミアン・ドームさんを訪ねた。

チョコのない生活なんて「あり得ない」

「日本人の抱くベルギーはチョコレートとワッフルの国、というイメージは間違ってはいませんか」

あいさつもそこそこにこう切り出すと、ドームさんはニッコリ。「ベルギー人は、実際によくチョコレートやワッフルを食べますよ」という。「ある調査でベルギー人にチョコレートのない日常生活はあり得るかと聞いたら、回答者は全員『あり得ない!』と口をそろえていましたね」。1日に1度はチョコレートを口にする――。それが、多くのベルギー人における、食の姿のようだ。

もちろん、日本で「本場ベルギーのチョコレート」とのうたい文句と共に売られている高級チョコレートは、ベルギーでも普段めったに登場しない。だが、板チョコは多くの家庭の常備品で、ジャックやコート・ドールといったメーカーがポピュラーだという。

「お母さんは、ランチボックスにデザートとして入れるなど、子どもの登校時に板チョコを持たせるんです。遊び盛りの子どもにとって格好のエネルギー源になるでしょ。日本では、チョコレートを食べると虫歯になるといってお母さんたちは嫌がるけど、ベルギーのお母さんがそんなことをいっているのを聞いたことがないですよ」(ドームさん)

それは新鮮。

「パン屋でもまず、粒チョコレートを売っていますね」とドームさんは続ける。高級チョコレート店よりも安価ながら、味はそれに匹敵するレベルのものもあるそうだ。

ベルギーに本店を置くゴディバやヴィタメールのような高級店の粒チョコレートは、クリスマスや誕生日の贈り物や、人の家を訪問する際の手土産などとして活躍する。

「ベルギーの人は、どんな風に粒チョコレートのお店を選ぶんですか」と聞くと、「奇抜ではないクラシックな甘いチョコレートが好きで、手作り感のあるものを選びます。例えば、一つひとつの粒がそろい過ぎていると機械で作っている感じがするでしょう。でも、お店に並んだチョコレートの形が少しずつ違うと、職人の手が入っているなと分かるんです」とチョコレートの国出身者ならではの指摘。

「ベルギーのチョコレート店は基本的に量り売り。なぜ1粒いくらじゃなくてグラム数で値段を計算するの、と不思議がる日本人も多いですが、職人が作ると形が微妙に違ってくるので同じチョコレートでも重量が異なるんです」とドームさん。

ちなみに高級チョコレートでも食後のデザートではなく、コーヒーと一緒に出す「お茶請け菓子」のような位置づけにあるらしい。

ベルギーではクッキーもよく食べる

そしてもう一つ、ドームさんはベルギーの家庭によくあるというお菓子を挙げてくれた。「スペキュロス」だ。これは、シナモン、ジンジャー、クローブ、ナツメグ、白コショウを入れて焼いたクッキー。大人はこれを、コーヒーと一緒に食べるらしい。

毎年12月6日の聖ニコラウス(サンタクロースのモデルとなった聖人)の日には、大きな人形のような形に焼き上げたスペキュロスを、我が子に贈ったりするのだという。「サイズが小さなものもありますが、30センチ、50センチもある大型のクッキーも珍しくないですね」(ドームさん)。

ちなみに、大ぶりのクッキーとしては、ベルギー南部の町ディナンの地方菓子クック・ド・ディナンも有名だという。こちらはハチミツと小麦粉のみを使ったクッキーでかなり硬いそうだが、「少しずつ砕いてなめるとおいしいんですよ」とドームさんは教えてくれる。最近は北部にある首都ブリュッセルでも売っているのを見かけるという。写真を見せてもらうと、食べ物や動物などを細かく描写した大ぶりのクッキーが写っていた。これを作るための100種以上の型があるらしい。

さて、やはり聖ニコラウスの日近辺に街でよく見かけるのがマジパン(アーモンドと砂糖を合わせペースト状にしたもの)らしい。「フルーツやブタの形のものが多いんです」とドームさんは説明してくれたが、なぜブタかという理由はよく知らないという。

後で調べてみると、ベルギー東部が国境を接しているドイツなどでは、「幸運をもたらすブタ」としてクリスマスや新年の贈り物にされるようだ。

ベルギーワッフルは色々あるけれど……

では、クリスマスの日ならではのお菓子はありますか、と聞くと、ドームさんは首をかしげた。「フランスと同じビュッシュ・ド・ノエルは多くの家庭で食べるけど、ベルギーならではのお菓子はないなぁ」という。

さて、ドームさん、ワッフルについては「ベルギーには日本で売っているようなワッフルだけじゃなく色々なワッフルがあるんですよ」と言う。説明をお願いしたけれど、いま一つその「色々なワッフル」の意味が分からない。

そこで、我らおやつ探検隊はドームさんがベルギー料理を味わえるお店として薦めてくれた次なる目的地「シャン・ドゥ・ソレイユ」に向かった。

ワッフルの謎は解けるのか。新しいベルギー菓子は登場するのか。ベルギーを巡る旅は続きます。

[Webナショジオ 2013年12月13日付の記事を基に再構成]

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