2014/3/22

カルチャー

ネットフリックスは、いわゆるパイロット版を制作会社に作らせて、そこから視聴率が稼げそうなものをピックアップする、あるいは視聴率が悪いからといって打ち切りにする、といった従来の地上波のような方法はとっていません(同社は視聴率という形でデータを公表していない)。こうした方針は、制作会社の経済的な負担を減らすものであり、また作品の高いクオリティーにも結びついているのでしょう。この辺りはHBO(Home Box Office)などのペイTV(有料テレビ放送)の事情に似たものがあります。

ケーブル局のオリジナル番組の台頭は地上波のドラマ作りに大きな影響を与えましたが、ネットフリックスの快進撃は業界そのものの再編を非常に早いスピードで促しています。

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今月のオススメドラマ
『ブラックリスト』

凶悪犯の逮捕に協力する指名手配犯の狙いとは……

海外ドラマ専門チャンネル、スーパー!ドラマTVにて毎週火曜22時ほか日本独占初放送中 (C)2013 Sony Pictures Television Inc. and Open 4 Business Productions LLC. All Rights Reserved.

2013年9月に全米で放送が始まって以来、大ヒットを記録している大型サスペンス。世界中の犯罪者と通じている、国際的な最重要指名手配犯レイモンド・レディントン(通称レッド)が、突然、米連邦捜査局(FBI)に出頭してくる。新人捜査官エリザベス・キーンを自分の担当にすることを条件に、彼がこれまで関わってきた凶悪犯罪者たちの情報を提供し、逮捕に協力することを申し出る。レッドの真の狙いは何なのか。そして、エリザベスを指名した理由とは……。

毎回、レッドが情報を提供する悪人が登場し、しばしば国外を舞台に彼らを追い詰めていく過程はスケール感がありスリリング。同時に、エリザベスをめぐる人間関係や、レッドの過去や思惑が複雑に絡み合い、ドラマは痛快さと共に二重三重の謎を提示していく。

番組の人気をけん引するのは、主演の映画『リンカーン』やドラマ『ボストン・リーガル』で知られるジェームズ・スペイダー。演技力には定評のある彼が、ミステリアスかつ異様な雰囲気を漂わせて気を吐いている。エリザベスには、『LAW & ORDER:LA』のメーガン・ブーンが扮(ふん)している。

今 祥枝(いまさちえ)
 映画&海外ドラマライター。女性誌、情報誌、ウェブ等に映画評やインタビュー等を寄稿。「BAILA バイラ」「eclat エクラ」「日経エンタテインメント!」映画サイト「シネマトゥデイ」等に連載中。著書に『海外ドラマ10年史』(日経BP社)。

[日経エンタテインメント! 2014年3月号の記事を基に再構成]

日経エンタテインメント! 海外ドラマ・バイブル2014 (日経BPムック)

編集:日経エンタテインメント!
出版:日経BP社
価格:1,260円(税込み)

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