「おおかみこども」が海外でも高評価、細田守監督ヒットメーカー 2012~13(1)日経エンタテインメント!

「おおかみこども~」の場合、子育てという身近なテーマに、おおかみこどもというファンタジックな要素を絡めて、作品をより魅力的に仕上げている。企画が成立すると思えたポイントは2つあった。

 

細田 子育ては誰もが体験し、その苦労や悩み、乗り越える力を多くの人が知っています。とはいえ難しかったのは、親から見た子どもの成長話を作ろうとしたこと。子どもが成長して親を見る映画はあっても、親から見た映画はほんとに少ない。ないから面白いといえるし、ないのは理由があるのかもしれない。映画の定石を外れているわけだから、チャレンジでもあり怖いところでもありました。

最初は親子の三代記を考えたりもしました。ある家族の戦争体験があって、戦後のシンドイ子育てがあり、今につながるものですね。そうした原作を探したり、自分たちの祖父母が戦後の混乱のなかどんな子育てをしたか振り返ったり。ただ、自分が描きたかったのは、母親が子どもを育てる苦労と楽しさ。どこから親が始まり、どこで終わるかを描けば良いと気がついたんです。

企画が成立すると思えたもう1つのポイントは、そのテーマをどう見せるかというアイデア。恋する相手が普通の人間ではなくおおかみ男、その子どもはおおかみにも変身しちゃう。犬系の動物ってすごくかわいいよな…。そこで、「これはいける」と確信できた。後は完成まで、それを信じきることでしたね。

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