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ヒットマンガを読み解く4つのキーワード

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 学園マンガの流行はスポーツモノから、まったり文化部に? 王道&古典作品を全巻一気買いする大人が増えた……。前回紹介したマンガ家ランキングTOP50から見えてきた今、マンガ界で起こっている現象を4つのキーワードから分析する。

KEY WORD1 【文化部系青春群像劇】

気の合う仲間と集ってまったり過ごす、青春×学園モノはぬるま湯なインドア志向

学園モノは少年&少女マンガの定番。ただし、今は、体育会系の部活で夢に向かって汗を流す…というスポーツモノの勢いが弱まり、文化部&インドア作品の支持が高い。

例えば、クラスメイトとの友情もしっかり描く3位椎名軽穂『君に届け』や、部室内での展開が多い15位篠原健太による『SKET DANCE』、学内活動が主の38位吉河美希『ヤンキー君とメガネちゃん』がそうだ。切磋琢磨(せっさたくま)するタイプの部活モノでも、人気は32位末次由紀の競技かるた部を題材にした『ちはやふる』などインドア系だ。

文化部系ジャンルの特徴は、「放課後に気の合う仲間が集まってだらだら過ごす」といった類いの、クライマックス的なものが存在しないこと。主眼は仲間作りにあるので、それぞれ違った個性を持つサブキャラも丁寧に描く群像劇タイプが多い。ランク外だが、友達作り自体が目的の部活を描く『僕は友達が少ない』(作・平坂読、絵・いたち、ブリキ)などが典型例といえる。

軽音部の女子を描いた4コママンガをアニメ化、大ヒットした『けいおん!』のようにインドア系作品が醸し出す勝ち負けのない、まったりした空気が今の時代に合っているようだ。

KEY WORD2 【コンビニ売り】

マニアックな作品も続々。取り扱いタイトルに変化の兆し

かつては雑誌がメイン、単行本はロングセラーを何冊か置く程度だったコンビニが、よりマンガのトレンドにマッチした売り方に変わりつつある。エンターブレインのマニア向けタイトル『テルマエ・ロマエ』は、マンガ大賞受賞後すぐに大展開。注目作の最新刊発売時には、既刊も合わせて店頭に並べる。羽海野チカの人気作、『3月のライオン』は最新刊にコンビニ特典の絵ハガキをつけた。特定の話題作を重点的に売る方法が、ライトなマンガユーザーのすそ野を広げ、ブームに拍車をかけている。

「映像化のタイミングで取り扱いを決めるタイトルもある」と、全国のコンビニに卸す日販の担当者は言う。コンビニ独自の積極的な仕掛けに、注目だ。

KEY WORD3 【全巻大人買い】

単巻買いより一気買い。「まとめ読み需要」が増加中

マンガの人気作は長期連載が多く、1位尾田栄一郎『ONE PIECE』は現在63巻(※注)、2位の岸本斉史『NARUTO』も57巻。トップ10内では9位中村光の『聖☆おにいさん』以外はすべて10巻を超えている。こうした巻数を重ねた人気作を、1巻から完結巻(あるいは最新巻)まで一度にネット書店で購入する読者が増えている。

なかでも「漫画全巻ドットコム」(mangazenkan.com)は、マンガ全巻買い専門のネット新刊書店として、ここ数年でめきめきと売り上げを伸ばしている。出版不況下に、創業わずか5年で年商が10億円超と急成長を遂げている(下グラフの売上推移参照)。

「利用者の男女比は、6:4。平均年齢層は34歳」と言うのは、「漫画全巻ドットコム」を運営するトリコの安藤拓郎社長。1人あたりの平均購入金額は、1万4000円程度と高いのも特徴で、「ある程度収入のある大人の利用者がほとんど。昔読んだ作品を再読したい人、映像化で存在を知ったようなライトなマンガファンが多いです」と言うように、過去の名作が売れるのも全巻買いの特徴だ。『SLAM DUNK』『ドラゴンボール』などの名作はコンスタントに売れるという。

番組を見た直後に購入する利便性も高いので、ドラマ化やアニメ化作品の既刊単行本をまとめ買いする需要も多い。『青の祓魔師』は、今春のアニメ化でブレイクし、一時期『ONE PIECE』をしのぐ注文数を記録したという。一度の購入額が大きいこともあり、確実&安心して読めるタイトルに、人気が集中しているようだ。

全巻買いが増えた要因として、安藤氏は「潜在的に存在していたまとめ買い需要」を挙げる。書店店頭は、最新巻しか在庫がなかったり、途中の巻が抜けていたり、まとめ買い需要をフォローしきれていない部分があった。古本屋では全巻セットも売られているが、忙しい現代人にとって古本屋巡りの時間を取るのは難しい。そこで手軽に全巻セットをそろえられる専門ネット通販が重宝しているわけだ。

出版不況のなか、好調な全巻販売。今後は既存の書店、ネット書店も全巻販売に力を入れていくことが予想される。

KEY WORD4 【アニメ女子マンガ】

フジ系「ノイタミナ」などが女子マンガの読者層を拡大

「深夜アニメ」というと、かつてはもっぱら男性マニアが見るものとされてきたが、最近は視聴者層が広がっている。女性をメインターゲットとして、少年&青年マンガを原作に据えるだけでなく、女性向けマンガが原作のアニメも増えている。

この流れを確かなものとしたのが、フジテレビ系列の深夜アニメ枠「ノイタミナ」だ。第1弾として05 年に放映された『ハチミツとクローバー』で支持を集めたのを皮切りに、2007年『のだめカンタービレ』、10年『海月姫』、2011年7月から放映した『うさぎドロップ』など、女性向けマンガを原作とした作品を幅広く映像化してきた。他の局にも女性向け深夜アニメが登場しており、日本テレビ系列の『君に届け』や、TBS系で放映された『会長はメイド様!』は話題になった。

原作への新たな女性ファンを増やすのはもちろん、既存の男性アニメファンもこういったアニメをチェックし、気に入れば原作購入に至る。男性、女性向けにこだわらず視聴するファンもいるだろう。そうして、今までチェックしていなかった原作の女性向けマンガを手にするようになる。

こうしたジャンルのユニセックス化が進む背景には、女子マンガ原作アニメの影響は大きそうだ。

(ライター 芝田隆広)

[日経エンタテインメント!2011年9月号の記事を基に再構成]

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