ペーパーホワイトとグローは、いずれも自動で明るさを調整する機能はない。ともに明るさを中央値に設定し、白の表示画面を計測したところ、より輝度が低かったのはペーパーホワイトで、グローの4分の1程度だった(表)。文字がどの程度くっきり見えるか、黒い表示画面を測ると、より輝度が低く黒が沈んでいたのもペーパーホワイトだった。
2012年、パソコン用メガネが大ヒットするなど、目への悪影響が懸念されているブルーライト(青色光)。LEDバックライトに特に多く含まれるといわれ、長時間読むための電子書籍リーダーならば特に気になるところだ(図3)。
ブルーライトを両端末で比較したところ、より少なかったのはペーパーホワイト。ブルーライト量は輝度とある程度比例するため、妥当な結果といえるだろう。
やはり目に優しいのは電子ペーパー
ただコボ グローが目に優しくないかといえば、そうでもない。今回の計測は中央値での結果であり、自分で明るさを低めに調節すれば輝度を下げることは可能。また、電子ペーパー自体の優位性は、液晶端末勢と比較すれば明らかだ。
例えばファイア HDの自動調光をオンにして計測をしたところ、白画面の輝度はグローの4倍以上と高かった。ブルーライト量も同様の結果だった。「読書に適したディスプレイ」という電子ペーパーのうたい文句が数値上でも証明された形で、液晶はその点では一歩譲る。