2012/10/5

集まれ!ほっとエイジ

地域活動は女性が先行、男性は準備や心構えが必要

――地域のコミュニティーでは、すでに女性が活躍しています。そのなかに入っていくのは難しい、と男性は思うのではないでしょうか。

松本 女性で地域活動をしている人は多いです。専業主婦の多くは、子育ては40代で終わって、子どもたちやお隣といったさまざまなルートを通じて、地域活動に入っていきます。そこで活動を始めて、10年くらいの実績のある方も多いわけです。そこに、リタイアして、それまで、まったく地域のことなど考えていなかった男性たちが入り込もうと思っても入れないわけです。準備や心構えが必要です。

――ある程度収入も得られる地域ビジネスとはどんなものでしょうか。

松本 まず、ご自分の住んでいる地域を見渡してみてください。街を歩いてみると、たとえば「ここ、最近外国人が増えている」「シャッター商店街になって街が寂れている」といった、いろいろな問題が目に付くと思うのです。

「企業も自治体もやりにくいこと」に地域のニーズがある

――家の周りを歩くと高齢の方が多くなったと感じます。少子高齢化によって地域からさまざまな新しいニーズが出てくるかもしれませんね。

松本 大手スーパーも高齢化に対応して、郊外に大きなショッピングセンターをつくるばかりでなく、地域の駅前に小さい店をつくったりしていますし、ショッピングバスを運行したりもしています。企業も地域に目を向け始めているわけです。

ただ、企業はどうしても利益を追求しなければなりませんので、できることが限られています。定年退職後のシニアは、売り上げや利益以上に、生きがいがほしいと思いますから、地域の細かいニーズにも対応できる可能性があります。そんなに儲けなくてもいい。年金プラス5万円あるいは10万円の収入があればいいという人たちが、地域のニーズにこたえるビジネスを始めれば、地域経済の活性化にもつながります。

企業が手をつけられない、あるいはやりにくい。自治体もやりにくい。そういうビジネスがあり、そこをやっていくことがこれからは大事だと思います。

地域の活動を牛耳っているのは70代・80代

――いま、定年を迎えている人たちは、若くはないが、高齢でもないという人たち。彼らが力を発揮する場所としても地域に目を向けることは大事なのでしょうね。でも、そうした活躍の場が、いま、たくさんあるわけではありません。

松本 新しくつくり出せばいいわけです。いつまでも誰かが用意してくれたものに頼るのではなく、定年前の早い時期に、地域でビジネスを新しくつくり出すことを考えるのもいいかもしれません。

「何をしていいか分からない」という人が多いという理由以外にも、地域デビューが進まないハードルがあります。地域の活動は実は70代、80代の人がまだまだ元気で牛耳っていたりします。高齢化は自覚していますから、活性化のために新しい人材がほしいと思っています。ところが、自分の地位は守りたい。だから、新しく入ってくる人を部下のように使えないかと、手ぐすね引いて待っているわけです。そうしたところには行きたくないですよね。

私は居座っている方々に「それはだめですよ」とはっきり言います。「会社を辞めてせっかく自由の身になったのに、地域に戻ってあなた方の部下になる気持ちは彼らにはありません。自分たちで新たに始めると思います」と言うんです。

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