出典:2011年、日本救急医学会。一部改編

またこの季節に気をつけたいのが、屋外での活動中の脱水症状。特に40~50代は仕事中に熱中症になることが多い(右表参照)。屋外での活動で汗を大量にかいた時は、体内の塩分を補うスポーツ飲料を選ぶといい。

「ただしスポーツ飲料は糖質が高いため、日常の屋内で汗をかいた時などは、スポーツ飲料をそのまま飲むよりも水で薄めて飲みましょう」と、飯野さん。体を大切にしたい40、50代だからこそ普段から効率的な水分補給を意識しよう。

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~水分補給と腎臓の密接な関係~

腎臓と水分補給は切っても切れない関係だ。体内の水分量や塩分濃度を保つ重要性は先に述べたが、それには腎臓が大きく関与している。腎臓は尿の排せつによって、老廃物の除去、体内の水分量と塩分濃度の調節、血液のpH 調整などを行っている。その中でも重要なのが、水分量と塩分濃度の調節の役目だ。「人が水分補給をうまくできず、体内の水分や塩分濃度のバランスが悪化すると、腎臓は体内の環境を元に戻そうとリカバーをします。しかし負担があまりに大きくなると腎臓が疲弊し、弊害が起こるのです(下図参照)」(飯野さん)。そうならないためにきっちり水分補給を守ろう。

(イラスト:三弓素青)

この人に聞きました

飯野靖彦さん
 日本医科大学第2内科教授・腎臓内科部長。東京医科歯科大学医学部卒。ハーバード大学留学後、東京医科歯科大学腎臓内科講師を経て、現職。腎臓病と水電解質の研究、治療における権威である。

(ライター 瀬戸和奏)

[日経ヘルス・フォーメン 2012SUMMER この夏こそ 腹を凹ます!の記事を基に再構成]

『日経ヘルス・フォーメン 2012SUMMER この夏こそ 腹を凹ます!』では、メタボ腹を賢く凹ませるノウハウのほか「水・トクホ飲料・スポーツドリンクで夏を乗り切る 水分補給完全ガイド」を掲載している

日経ヘルス for MEN(フォーメン)2012 SUMMER

著者:
出版:日経BP社
価格:630円(税込み)

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