ナショジオ

生物

バイオリンに産卵…お母さんヤモリも情操教育? コスタリカ昆虫中心生活

2014/7/27

ナショナルジオグラフィック日本版

昆虫だけで何十倍も生息している生物多様性の国、中米コスタリカ。昆虫学者の西田賢司氏はここで単身、昆虫を採集・飼育し、研究している。ナショジオがお届けする、写真を通して見るコスタリカのすごい虫たちと、西田氏のちょっと変わった昆虫中心生活。今回は“情操教育”に熱心な(?)ヤモリと、メタリックな体が何ともかっこいい、コガネムシの話です。
ヘミダクティルス・ガルノティ/Hemidactylus garnotii(爬虫綱:ヤモリ科) ヤモリの赤ちゃん。夜になるとどこからか出てきて、お食事タイム。なんとこのヤモリの種には、オスがいない。すなわち、メスしかいない単為生殖するヤモリなのである(わちゃ~)。しかも、いま気付いてびっくりなのは、インドや東南アジア原産の外来種ということ……さらに「わちゃ~」です(体長:4cm 撮影地:サン・イシドロ・デ・コロナド、コスタリカ)

前回に引き続き、雨期を迎えたわが家の話。屋内の湿度が増し、同居している小さな蛾(が)やシロアリたちの活動が活発になってきた。蛾だけでも5種類は住んでいて、少しずつ生態もわかってきた。夕方から晩にかけて、さまざまな舞いを元気よく見せて、楽しませてくれる。

で、そこに現れるのが、食欲満点のお母さんヤモリ。体長は15センチほどで、卵が2つ大きく膨らんだお腹の中に透けて見える。最近、戸棚を開けたり、箱の中を整理したりすると、ヤモリの卵によく出会う。必ず2個いっしょに産んである。

先日バイオリンを持ちあげると中からコロコロコロと音がしたので、「わちゃ~、中の魂柱(こんちゅう。バイオリン内部にある、表板と裏板の間で支えている棒)が外れてる~」と思いきや、ちゃんと魂柱は付いている。

はて……なにがコロコロしているのか?

f字孔からのぞくと、なんか白いものが? もしかして……「ヤモリの卵やん! わちゃ~。昨日はなかったのに……」

しばらく音を鳴らすのはお預けになった。

「無事にふ化して、バイオリンから旅立っていっておくれ~」

バイオリンのf字孔からのぞくヤモリの卵。やっぱり2コ。どうやってもf字孔から出てこない。「お母さんヤモリは、よくこの隙間から入れたもんやな~」と感心。卵をお腹の中に宿したお母さんヤモリは入れたのに、卵が出てこないことに少し「ふしぎ」をもらいました。ちなみに、昆虫と魂柱、バイオ(生物・生命)とバイオリン、なんか関係があるような、ないような……(大きさ:0.5mm  撮影地:サン・イシドロ・デ・コロナド、コスタリカ)

ナショジオ 新着記事

ALL CHANNEL