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ルパン・ガンダム… 昭和のアニメ、高画質で再登場 フィルムの味残す工夫も

2014/4/1

昭和のアニメがハイビジョン用にリマスター(HD化)され、放送やDVDで相次いで登場している。クリアな映像を追求する一方で、フィルム時代の味を残す努力もされている。

以前の「ルパン三世(PART2)」(左)とリマスター後の新しい映像(右)=原作:モンキー・パンチ (C)TMS

現在、有料チャンネルで放送中のHDリマスター版「ルパン三世(PART2)」(BSアニマックス)。1970年代の放送時に比べ、映像全体が磨かれたように明るく、色彩もはっきりしている。

■地デジで画質向上

「地デジによって視聴者がきれいな画像に慣れた。テレビ局にも、HDでないと再放送してもらえない時代になりつつある」。ルパン三世シリーズを制作したトムス・エンタテインメント営業本部の須藤明氏はHD化の背景を説明する。

同社は老舗アニメ制作会社の一つで、この10年ほど、昭和の名作を次々にHD化させてきた。60年代から70年代に人気を集めた「巨人の星」「はじめ人間ギャートルズ」「エースをねらえ!」など、その数は30作近くにのぼる。「原版のフィルムが経年劣化してきたためもある」という。

現在は「ど根性ガエル」(BSアニマックス)、「天才バカボン」(カートゥーンネットワーク)などもHD版で放送している。アナログ放送から地上デジタル放送に切り替わったのは2011年~12年だが、その過程でテレビ受像機が大きくなり、解像度も向上した。映像上の傷が目立つようになり、HD化はさらに喫緊の課題となった。

■原版フィルム保管

HD化の基本は画像の傷を消し、色を整える作業だ。コストは、画質の仕上がりによって30分番組1本につき数十万円から数百万円。多くの作品がDVDやブルーレイも販売することでその費用を回収している。

放送局側は、HD化による視聴者増を期待する。アニマックスの小田正人副社長は「全体的に色鮮やかになることで、昔懐かしいアニメを、新作のような感覚で見てもらえる」と話す。

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