B'z松本さんにグラミー賞 世界レベルの作品に評価日本人4人受賞、米音楽界で存在感増す

2011/2/14

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米国最高の音楽賞とされる第53回グラミー賞で日本人ミュージシャンの受賞が相次いだ。バンドへの参加メンバーを含め4人。海外進出に意欲的に取り組んできた日本人が米音楽界で存在感を増している証明といえる。

グラミー賞を受賞したラリー・カールトンさん(左)と松本孝弘さん(13日、ロサンゼルス)=AP

クラシックピアノの内田光子が最優秀インストゥルメンタル・ソリスト演奏賞、琴奏者の松山夕貴子が参加したアルバムが最優秀ニューエージアルバム賞を受賞した。とりわけ注目されるのは、人気ロックバンドB’zのギタリスト、松本孝弘がポップス部門で日本人初受賞となったことだ。

「もともと彼の名前は米国のギターロック好きの間では知られていた。今回のアルバムはボーカルの入らないインストゥルメンタルだが、歌えるようなギターのメロディーで、とても聴きやすい。その点では世界基準の作品だったといえる」。音楽評論家の成田正氏は最優秀ポップ・インストゥルメンタル・アルバム賞を受賞した「テイク・ユア・ピック」を評する。

1999年、米国の有名ギターメーカー、ギブソンから松本の名前を冠したギターが発売された。日本人ギタリストとしては初めての出来事だ。受賞作でのラリー・カールトンとの共演もギブソン社が仲介した格好で、この縁が偉業に結びついた。「ギターファンにとってギブソンの浸透力は抜群。10年ほど前からB’zの名前とともに米国でもファン層を広げてきた」(成田氏)

同じ99年には米国の著名ギタリスト、スティーヴ・ヴァイのアルバムに参加するなど、意欲的に海外ミュージシャンとの共演に取り組んできた。「(グラミー賞受賞への)潜在的なレールを自ら敷いてきた。日本人のロックミュージシャンが世界への一ページを開いたという意義は大きい」(同)

国境を越えて活動するのは、ベース奏者スタンリー・クラークのバンドで最優秀コンテンポラリー・ジャズ・アルバム賞を受賞した上原ひろみも同じ。ニューヨークを拠点に世界中で年間150以上のライブを開いている。「HIROMI」の名前で海外での知名度は抜群だ。今春にはシダー・ウォルトンら著名ジャズピアニストが集まる米国のコンサート「ピアノ・ジャズ・サミット」に出演する予定だ。

彼女が所属するユニバーサルミュージックの担当者は「グラミー賞を機に、ジャズやロックといった音楽ジャンルの枠を超えて、彼女に関心を持つ人が増えるはず。3月に自己名義の新作が出るので、受賞が追い風になる」と期待をかける。

(文化部 多田明)

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