旅行・レジャー

耳寄りな話題

笑都大阪が恐怖の都に… イマどきお化け屋敷事情

2013/8/2

主役が化け物から来場者に代わったお化け屋敷はどこへ行く。どうやら、次に変わるのは屋敷らしい。決まった施設を飛び出して、とあるホテルが舞台になったり、各地を転々と移ったり。「クール・ジャパン」の一翼を担うエンターテインメントとして、世界にも舞台を広げ始めた。その発信地はお笑いの都、大阪だ。

舞台はホテル 旅行会社がホラーツアー

日本旅行が企画したホラーツアーのチラシ。10年前には考えられなかった企画だという

美しい砂浜や温泉などさまざまな観光資源を持ち、毎年多くの観光客を集める南紀白浜。7月に突如、お化けスポットが出現し、ツアー客らが訪れている。

ツアー客はJR白浜駅を降りると一通の手紙を渡される。差出人は「鳴海隆一」。手書きの文面には白浜のあるホテルで自ら命を絶った恋人しのぶの霊を成仏させてほしいという願いが書いてあった。志半ばで命を落とした隆一に代わり、幽霊を成仏させる手掛かりを南紀白浜で探した後、しのぶが命を絶ったというホテルへ向かう……。

これは「ホラー」をテーマに日本旅行が企画した新しい体験型ツアー。同社の赤い風船西日本事業部の真崎裕代課長によると「ホラーをテーマにした企画は初めて」という。

10年前ならホテルをホラーの舞台にするのは、イメージダウンにつながりかねないため、考えられなかった。ところが、今回はホテル側も「新しい客層を取り込めるのではないか」と協力的だったという。なぜか。

理由の一つは参加者が登場人物になり謎を解く「ミステリーツアー」の成功がある。「参加者に謎解きというミッションを与えるミステリーツアーが人気を集めるなら、幽霊を成仏させるなどのミッションがあるお化け屋敷のツアーも、興味のある人たちに参加してもらえるのではないか」(真崎課長)。昨年夏、大阪で人気を集めた「梅田お化け屋敷2012 ゆびきりの家」のようなミッション型のお化け屋敷が注目を集める今だからこそ実現した企画というわけだ。

各地で再演の動きも

それは、オリジナルのストーリーを持ったことでお化け屋敷が場所に縛られなくなったということでもある。

象徴するのが、大阪に本拠を置く毎日放送が今年企画した「黒い歯」プロジェクト。明治時代に生まれた「黒い歯」ののろいがよみがえるという基本設定は同じだが、内容が異なるお化け屋敷を東京、大阪、名古屋で同時に開催している。それだけではない。幻冬舎からはその設定に基づく小説「憑き歯―密七号の家―」が出版され、TBS系列のテレビ局ではオリジナルのドラマ「悪霊病棟」が放送中だ。日本旅行のホラーツアーもその一環になる。

お化け屋敷の新展開は「最新作」にとどまらない。演劇のように各地で再演する動きも広がっている。

旅行・レジャー 新着記事

ALL CHANNEL